ザック監督「リスクを冒したトライを」=キリンチャレンジ杯 ラトビア戦前日会見

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乾の武器は裏のスペースに飛び出す能力

練習する選手を見守るザッケローニ監督。ラトビア戦は海外組を中心に起用することを示唆した 【スポーツナビ】

――明日は今年最初の試合になるが、監督のこれまでの経験からクラブのシーズンの初戦の結果は、その年の戦いに影響するものか?

 クラブチームを率いていた時、当然リーグの公式戦初戦というものは非常に重要だと思っていたが、そこに至るまでに練習試合を段階的にやってきた中で、初戦を迎えている。とはいえ結果というものは大事だし、明日はたくさんのファンが見守ってくれているので、良い戦いをできるだけしたい。明日の試合も、満員のスタジアムになると思うが、たくさんのサポーターの前で、できるだけ良い戦いをしたい。

――今季、ドイツで結果出している乾貴士(フランクフルト)についての評価と、彼のドリブルがチームの中でどう生かされると思うか?

 最近は乾を頻繁に代表に招集しているが、個人的に彼の最大の武器はドリブルというよりも裏のスペースに飛び出す能力だと思う。動きながら受ける技術、シュートまでの一連の流れ、ミドルシュートの精度も高い。スピーディーな動きの中で、いいところに出てくる選手だと思う。とくにスピードの中での技術が高い。

本田はトップ下での起用が濃厚

――チームのやり方と2年半の積み上げという話だが、あらためて日本のやり方というものを整理した上で、今のチームがどういう段階にあると考えるか?(河治良幸/フリーランス)

 このチームのコンセプトはバランスと勇気を持ちながらサッカーをすることであり、そこは成長していると思う。選手たちには、クラブチームでやっていることをいったん片隅に置いて、代表のやり方を取り戻してほしいと言っている。たとえば、乾や岡崎のスタートポジションは所属クラブと同じだが、代表での彼らの役割はより攻撃的だ。またクラブでの彼らのタスクを考えると、攻守ともに貢献してほしいというものが見られる。

 理想と比べてどうかという質問については、このチームを最後に見たのは2カ月前なので、現時点で正確なことは言えないが、ここ2日間でチームのパフォーマンスはまだ見えていない。その中で、理想からはいいところまできているという実感は持っているし、そこからスピードアップ、テンポアップ、そしてプレーの精度を上げる必要があるが、想定していたポイントまできている。戦術面でも技術面でもそうだし、グループという意味でも同様のことが言える。

――海外組を中心にということだが、センターバック以外は海外組になるのか。そして1トップは本田になるのか?

 海外組を重点的に使いたい。当然、チームのバランスやコンディションを考えてフォーメーションを作りたいが、できることなら(本田は)トップ下で使いたいし、彼が最も生きる場所はそこだと思う。本田自身にとっても、チームにとっても、そこに彼が入ったときに、おのおのにメリットがある。

<了>

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