ロゴタイプにミルコ太鼓判、個性派チャンピオンへの第一歩=朝日杯FS
ダートでも一流? 堂々、3歳戦の主役へ
順調なら来春はクラシック戦線か、デムーロは「ダートも走る」と太鼓判 【写真:中原義史】
こう言葉を弾ませたのは田中剛調教師。騎手時代は障害の名手として腕をならしたトレーナーらしく、調教師となってからも障害GIはすでに2勝。そして今回、騎手時代には手にすることができなかった平地GIのタイトルも手に入れた。開業3年目での快挙に「まさか自分がこんなに早く……」と、目を丸くするばかりだった。
厩舎から2歳チャンピオンが誕生したことで、やはり注目されるのは今後のローテーション。「開業間もなくこんな馬がウチの厩舎から出てくるなんて思わなかったので、まずはオーナーと色々相談しながら」と、いまだ戸惑うように明言こそ避けたものの、クラシックは?という問いかけには笑顔で応えた田中剛師。デムーロも「とてもきれいな馬だし、馬格、スピード、スタミナもある。2000メートルぐらいまではこなして皐月賞に行ければ」と太鼓判。順調ならば来春には2歳王者の称号のもと、クラシックロードへの参戦となるだろう。
また、デムーロはこんなことも付け加えた。
「前回のレース後、キャンターでダートを走った時、むしろダートの方が反応が良かったくらい。だから、きっとダートも走るよ」
さまざまな可能性・潜在能力を秘めた新2歳王者ロゴタイプ。夏のGIII札幌2歳Sではまるでかなわなかったコディーノを冬の中山で打ち負かした成長力も見逃せない。『文字を組み合わせて個性的な書体に図案化したもの』、そんな馬名通りの個性派チャンピオンとして、来春の3歳戦を盛り上げていく。
「まだ2歳だから」コディーノ3歳クラシックで巻き返しだ
2着に敗れたコディーノと横山典、3歳クラシックで巻き返しなるか 【写真:中原義史】
手応え十分に3、4コーナーを通過。あとは直線で自慢の末脚を繰り出すだけだったが、前を行くロゴタイプを捕まえられそうで、捕まえ切れない。結局クビ差届かず、銀メダルに終わった。
「よく頑張ってくれたんですけど、負けてしまいました。すみません」と横山典。やや行きたがる素振りも見せていたが「テンションが高いのはいつものこと」。さらに「あれこれとダメなところはなかった」とも付け加えたが、圧巻だったGIII札幌2歳S、GIII東京スポーツ杯2歳Sほどの走りを発揮することが出来なかったあたりが、2歳戦特有の難しさか。
もちろん、このまま引き下がるつもりは微塵もない。「まだ2歳だからね」と、横山典は3歳クラシックロードでの巻き返しに期待を寄せていた。