可夢偉「十分チャンスはある」=上位のタイム差は接近、予選は大混戦か

田口朋典

可夢偉「なんとか戦える位置にいる」

可夢偉はフリー走行1回目は6番手、2回目は13番手で初日を終えた 【写真:ザウバー】

「思っていたほどうまくはいっていないけれど、なんとか戦える位置にはいると思う。レースを含め、しっかりとした戦い方が今週できればと思います」と走行を終えた可夢偉はコメント。

「プライムを履いているときに、ちょっと飛び出してしまったんですが、そんなに大きな問題ではなかった。クルマは鈴鹿に合っているはずだと思うけれど、(今日走った感じでは)あまりうまくいっていないので、それをちゃんとしないと」と、さらなるパフォーマンスの改善が必要と続けた。

「けれど、ロングはそれほど問題なかったので、(燃料が)軽い状態でもうちょっとタイムが出せれば戦える気がする。最終的にベストのポジションでチェッカーを受けるのが目標。スパ(ベルギーGP)ほど絶好調ではないと思うけれど、充分チャンスはある」と明日の予選に向けた自信を語っている。

シューマッハはクラッシュも影響なし

 一方、昨日引退表明をしたシューマッハは、午後3時16分、セッションが残り14分となったところでディ・レスタと同じスプーン進入で右側のタイヤをダートに落としてスピンアウト。タイヤバリアにクラッシュを喫したが、「メディカルセンターに行かなければならなかったが、体はまったく問題ないよ」と無事パドックに戻ることとなった。

 終了間際にはビタリー・ペトロフ(ケーターハム)がホームストレートを走行中にリヤウイングのトラブルに見舞われてコースアウトするなど、波乱続きとなった2回目のフリー走行。ウェバーがトップタイムを奪い、セバスチャン・ベッテルも3番手とレッドブルの2台が好調なスタートを切った印象だが、2番手につけたハミルトンも「マークと同様のタイムは出せていたと思うし、明日の予選はきっとすごくきん差の戦いになると思うよ」と手応えを語った。

 5番手にとどまったフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を含め、明日の予選は接近戦となる可能性が高い。そこに可夢偉がどこまで絡んで来るかが、日本のファンにとってのポイントとなるだろう。

<了>

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著者プロフィール

1966年生まれ。大学卒業後、趣味で始めたレーシングカートにハマり、気がつけば「レーシングオン」誌を発行していたニューズ出版に転職。隔週刊時代のレーシングオン誌編集部時代にF1、ル・マン、各種ツーリングカーやフォーミュラレースを精力的に取材。2002年からはフリーとなり、国内外の4輪モータースポーツを眺めつつ、現在はレーシングオン誌、オートスポーツ誌、CG誌等に執筆中。自身のブログ“From the Paddock”(スポーツナビ+ブログで)では、モータースポーツ界の裏話などを披露している

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