bjリーグが開幕! 連覇目指す沖縄、浜松の参戦に注目=バスケ

柴田愛子

主力残留で固い結束が強みの島根 高松のチーム再生はいかに

 島根スサノオマジックは、ジェリコ・パブリセビッチHCのもと昨季の主要メンバーはほぼ残留。「新しい選手も少ないので、強い結束力のあるチームワークに注目してほしい」とマイケル・パーカーも言うように、安定したチーム力で3シーズン目に挑む。新しく加入したのはJBL、bjリーグでプレー経験のある佐藤浩貴ら、若手というより中堅どころ。「今季は若手育成に力を入れ、チームにプラスアルファの力を育てていきたい」と語るジェリコHC。昨季リーグMIP賞を受賞し、チームで最も成長した山本エドワードをはじめ、既存の若手選手の育成に力を注ぎ、さらなるチームの底上げを目指す。

 そして、今季もチームの柱は、4年連続リーグ得点王に輝いたマイケル・パーカーだろう。「もちろん個人成績がいいのに越したことはないが、今季はあまりこだわりがない。個人の成績よりは、チームが勝てることに集中していきたい」と今季の抱負を語った。ジェリコHC率いる島根が、強豪ひしめくウエスタンをどう戦っていくのか、今季も見逃せない。

 昨季はリーグ記録25連敗という不甲斐ない結果を刻むこととなった高松ファイブアローズ。開幕早々けが人が続出し、思うようにチーム作りができなかったのが要因だが、応援してくれるブースターのためにも、今季は多くの勝ち星を取りたいところ。得点力不足に悩まされた昨季の反省を生かし、今季の補強はシューターを中心に集め、よりアグレッシブなオフェンスを展開する。3季連続カンファレンス最下位脱却にむけ、チーム再生となるか。

九州勢の台風の目は実力と人気を備えた大分 

 昨季は球団史上最多の33勝を挙げたものの、上位チームとの勝率の悪さから、思うように順位をあげられなかったライジング福岡。今季は「常に激しく戦っていくバスケットを目指したい」と金澤篤志HCが言うように、攻守ともに気持ちを全面に出したバスケで上位を目指す。オフェンス力に定評のある福岡だが、今季は攻撃力を更に高めるためにも、「激しいディフェンスからのオフェンス」をテーマにして、チーム強化に取り組んでいるという。

「ウエスタンはかなりハイレベルな戦いになると思うので、1点2点の重みも増すと思う。ディフェンスをどれだけ強化できるかが重要。簡単には勝てないというのは、去年の時点でわかっているので、他のチーム以上にがんばらないと上位にはいけない」と仲西淳が言うように、ディフェンス力の向上が躍進のキーとなる。今季は外国籍選手の合流が早く、チームとしていい準備ができているという福岡。昨季の得点源だったケビン・パルマーの抜けた穴は大きいが、その分、昨季にはないアグレッシブさが今季の強みになりそうだ。

 さらに、今季の大分ヒートデビルズは面白い。昨年の主力を残しつつ、新たに経験豊かな清水太志郎、波多野和也を獲得。以前大分に在籍していたサイラス・テイトも加わり、ウィークポイントだったインサイドの強化にも成功。12選手中、実に6人がオールスター出場経験のある、実力と人気を備えたチームへと生まれ変わった。「オンザコート2(第1、3クオーターは外国籍選手の出場が2人まで)の時間帯でも、他のチームには出せないメンバー構成がうちはできる」と小原匡博も選手層の厚さが今季の強みだと語る。攻撃的な澤岻直人に、視野が広く献身的なプレーが持ち味の清水、そしてランニングプレーが得意な小原ら、ガード陣の組み合わせも楽しみの一つ。今までにない大分が見られそうだ。

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