強さ見せるクロアチア、ダークホースの予感=イタリア 1−1 クロアチア
ワールドクラスはモドリッチのみ
高い技術でクロアチアをけん引するモドリッチ(左) 【Getty Images】
それでもフットボールは予測不能な結果をもたらすことがあり、スラベン・ビリッチ監督率いるチームは、ユーロ2012のダークホースになるかもしれない。ご存じだと思うが、同指揮官は大会後にロコモティフ・モスクワ(ロシア)の監督就任が決まっている。クロアチア代表は、もしかするとこのまま最後まで勝ち上がり、チームを6年間率いてきた指揮官に最も美しいお別れのギフトを贈ることができるかもしれない。
マンジュキッチ「大きなことを成し遂げる」
「われわれは何か大きなことを成し遂げるためにここに来た」と、FWマリオ・マンジュキッチはアイルランド戦後に話したが、現段階では、本当に大きなことをしでかす気配を醸し出している。
試合を観戦した人は分かると思うが、ビリッチ監督は4−4−2を採用している。前線には2人の典型的なストライカー、エバートンで絶好調だったニキツァ・イエラビッチと今大会2試合で3ゴールのマリオ・マンジュキッチを並べている。中盤のサイドには、イバン・ラキティッチとイバン・ペリシッチという、両サイドをこなせる攻撃的なウインガーを配置。中盤の中央には、チームの攻撃を操る司令塔モドリッチがおり、彼もまた敵陣深くまでボールを運び、ラストパスやボックスの外からのミドルシュートで相手ゴールを脅かすことができる。そして右サイドバックのダリヨ・スルナは、幾度となくウイングの働きをこなし、質の高いクロスを供給する。クロアチアは、間違いなく攻撃的なチームなのだ。