砂漠に囲まれたサーキット、厳戒態勢下で開催=F1第4戦バーレーンGP見どころ

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高温での戦いとなるバーレーン、タイヤへの影響も大きい 【写真:ウィリアムズ】

 また、バーレーンでは気温の高さが、F1マシンに与える影響は大きい。エンジンやギアボックスの冷却以外にも、特にタイヤへの影響が大きくなる。熱帯で行われたマレーシアGP決勝が雨に見舞われたため、暑いコンディションの中でタイヤがどんな反応を見せるのかなど不明な部分も多く、タイヤの使い方を含めた暑さへの対処が重要になってくる。

 タイヤサプライヤーのピレリがバーレーンGPに持ち込むドライタイヤは、4種類あるコンパウンドの中で中間の軟らかさであるソフトとミディアム。ソフトはタイヤ側面のロゴやブランド名が黄色、ミディアムは白で書かれている。決勝では、雨用のタイヤを使用しない限り、2種類のドライタイヤ両方を使わなければならない。

メルセデスAMGはタイヤの問題を克服できるか

 前戦の中国GPを制したメルセデスAMGは、直線でのスピードが武器の1つになっているため、長い直線のあるバーレーンでも強さを発揮する可能性がある。しかし、タイヤへの負担が大きいクルマになっており、他チームよりもタイヤの性能低下が大きくなっていることが弱点でもあるため、高温のバーレーンでこの問題を克服できるのかが、メルセデスAMGの結果を左右するだろう。

 そして、開幕からの3戦で最も安定した速さを見せてきたマクラーレンが、今回も優勝候補になると思われる。これに対してレッドブルでは、セバスチャン・ベッテルが排気システムに満足できておらず、この問題を解決することが重要になってくる。

前戦の悔しさを晴らしたい可夢偉

 中国GPでは、自身最高位となる予選4番手に入り、ほかのドライバーがペナルティーを受けたことで3番手からレースをスタートした小林可夢偉(ザウバー)。しかし、可夢偉のグリッド上では、前座のレースで発生したオイル漏れのオイルが路面に残されており、スタートに失敗。その後もレース戦略がうまくいかず、10位でレースを終えた。

 2週連続での開催であるため、ザウバーは大幅な改良を行わないと見られており、それは他チームも同様だ。そのため、暑いコンディションの中で、うまくタイヤの性能を引き出すこと、そして戦略を成功させることが上位入賞への鍵を握っているといえるだろう。
 2012年F1第4戦バーレーンGPは、20日(金)現地時間10時(日本時間16時)に開幕。決勝は、22日(日)現地時間15時(日本時間21時)にスタートする。

<了>

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