石井宏樹、王座防衛で歴史的偉業!「日本人の底力」でムエタイ500年史に新たな足跡=MAGNUM 28
外国人王者初の王座防衛を成し遂げた石井宏樹 【t.SAKUMA】
「日本人の底力」を見せた、初の歴史的快挙!
【t.SAKUMA】
午後8時ちょうど、入場曲が流れると石井は南側の客席階段からジムの練習仲間を従え入場。初防衛戦の相手となるゲーンファーンは、日本人選手が最も苦手な首相撲を得意とする選手だ。先に入場したゲーンファーンは、初となる異国でのリングにやや緊張気味か、静かに石井を待つ。
試合前、石井陣営は「後半になると(相手は)首相撲でくる」と予想。ならば、後半の対応しづらい首相撲勝負になる前にポイントを稼いでおきたいところだが、「ムエタイは序盤にはポイントがなかなか動かない(獲りにくい)」こともあり石井にとっては試合運びが難しい一戦となる。
「手応えがありすぎた」パンチ
石井(左)がパンチで追い詰める場面も何度かあった 【t.SAKUMA】
石井をコーチするムエタイ5冠王のジャルンチャイは「石井のパンチがあたればダウンもとれる」と試合前に語っていたが、そんな場面が早くも訪れる。2R開始直後、石井が右ストレートから左フックへとパンチをつなげるとゲーンファンは腰を落として後退。ここで、一気に石井は間合いを詰めパンチのラッシュ。「序盤のパンチは手応えがありすぎた」という石井は力みすぎたか、ゲーンファンはクリンチでこの危機をなんとかしのぐ。
しかし、これでゲーンファン石井のパンチを危険と悟ったか、このあと間合いを詰めて首相撲への入りが早くなる。