ネイマール「バルセロナは最高のチーム、でも僕らは勝てる」=FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2011

まだ移籍したくないという自分の決断には満足

ネイマールは今後の目標に、ブラジル開催の14年W杯出場と、来年ロンドン五輪での優勝も挙げた 【Getty Images】

――君の髪型に似たトサカを持つシャチがクラブの新たなマスコットになったことには驚いた?

 とても気に入っているよ。親しみやすいキャラクターだし、僕とクラブの親密な関係を表していると思う。

――南米では常に、サッカー選手は地元クラブに残るより高額の年俸を得られる環境を選ぶと言われてきた。ゆえに多くの人々が、多数のオファーを断りサントスに残った君の決断に驚いているね

 そうだね。自分がサントスの歴史に名を残したんだってことはよく分かっている。でも、まだ移籍したくないという自分の決断には満足しているんだ。まだ若いし、ヨーロッパでプレーするチャンスは今後も訪れるはずだからね。それに、もしサントスを出て行っていたらリベルタドーレス優勝を経験することもできなかったわけだから、この選択は正しかったと思う。

――君はサッカー選手として世界で12番目に高額の年俸を受け取る選手になったとも言われている

 その点で不満は言えないよね。現在ブラジルリーグの選手たちは良い給料をもらっていると言われているけど、自分の契約内容などについては父が管理していて教えてくれないんだ。

――ホスト国として迎えるW杯の広告塔とすべく、2014年まで君が国内に残るようブラジルサッカー界が動いたと言う者もいるね

 それは僕には分からない。でも、そうかもしれないな。史上6度目のタイトルを手にすべく、国全体が大会の準備に時間と労力を注いでいるからね。そんな大会でプレーできたら最高だよ。もっと身近には、来年のロンドン五輪で初の金メダルを獲得するという目標もある。ブラジルは五輪で優勝したことがないからね。

――君のアイドルは誰?

 ロビーニョさ。10歳のころからいつもテレビで見た彼のプレーをまねしていたんだ。彼とジエゴがいたころのサントスは近年で最も偉大なチームだった。残念ながらリベルタドーレスの決勝で敗れてしまったけど、常に大好きなチームだった。だから彼はいつだって僕のアイドルなんだ。

(翻訳:工藤拓)

<了>

(協力:FIFAクラブワールドカップ事務局)

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著者プロフィール

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

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