ラフィコフ監督「日本代表は偉大だった」=試合後、タジキスタン代表監督会見
日本を抑えられなかったのは単なる実力差
――過去2試合は0−1だったが、なぜこれほど突出した大敗になったのか。観客の数にのまれたのか? またドゥシャンベでの対戦ではもっと接戦になると考えるか?(中西正紀/RSSSF)
繰り返しになるが日本は強かった。先に対戦した2チームとは比べ物にならないチームであった。そして、非常にメンバーもそろっていて、われわれを相手にしても、ほぼベストのメンバーで戦ってくれたことに感謝している。われわれは勉強に来た身分だ。時に経験は痛みを伴うが、わたしも選手も今日の結果、日本と戦ったことを受け止めて将来に生かしたいし、各自がいい経験をして成長するのではないかと思う。何より日本に感心したのは、無駄な動きが一切なかったことだ。最後の3分まで、試合開始時のように全力で走っていたことに感銘を受けた。それは選手も感じていると思う。
2つ目の質問だが、ひとつ言えるのはドゥシャンベのスタジアムのピッチは日本と違って非常に条件が悪い。このような素晴らしいピッチに慣れていると、ボールも速いし足元も安定しているということで、より確実なプレーができると思う。ピッチ条件が変わることで、どうなるか。そこにわれわれも多少は期待してるが、タジキスタンと日本は残念ながら同じレベルではない。いくらピッチ条件が悪いからといって、その差が急に縮まるとは思わない。これは冷静な判断だ。ただホームでできるということで、地元の人たちに喜んでもらいたいという気持ちで、選手がもっと頑張ることを期待したい。観客の話でいえば、今日はわれわれにも温かい拍手を送ってくれたことについては感謝している。
あまりにも日本の動きが速かった
率直に答えると、情報はなかったし、予想もしていなかった。誰が(スタメンで)来るかという情報収集をしていなかった。ひとりひとりの分析をする時間もなかったし、分析できたとしても対策ができるとも思っていなかった。なので日本というチーム全体で、攻撃のパターンとしてとらえていた。それから全体的に日本は技術があり、スピードがある印象があるので、個人がどう来るか、誰が来るからどういう対策を立てるか、ということは特にしていなかった。
――日本は徹底的に外から攻めてきた。それを予測していたか、あるいは対策はあったのか?(湯浅健二/フリーランス)
両方のケースを想定していた。日本の特徴としてサイドを使うことも分かっていたし、中央からの突破も考えていた。ハーフナーについて付け加えると、高さのある選手を使うということもわたし自身は想定していた。ただし対策は不十分であった。
――こうした大差がつく試合は、負けているチームがラフプレーに走る傾向があるが、今日のタジキスタンは非常にクリーンなプレーをしていた。これはいつも心掛けていることなのか(宇都宮徹壱/フリーランス)
そう言っていただいてうれしい。わたしのチームは、ラフプレーには走らない、あくまでも正直に、クリーンにプレーすることを心掛けている。それを選手が理解してくれていたこともうれしい。そもそも、われわれは日本選手にけがさせるために来たわけでもない。日本はこれからまだまだ予選を戦うわけで、われわれよりも高いところに目標を置いているだろうから、こんなところでつまらないけがをさせるのは申し訳ないとも思った。ただ、あまりにも日本の動きが速かったので、偶然なラフプレーがあったかもしれない。それくらい日本の動きは速かったということだ。
<了>
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