長島☆自演乙インタビュー「大みそかは特別。絶対に出たい!」

茂田浩司

Dynamite!!でもDREAMでも『やれんのか』でも

初出場のDynamite!!では青木真也をKOし話題を独占 【t.SAKUMA】

――以前、専門誌上で「大みそかに総合ルールで桜庭選手とやらせてください」とブチ上げましたけど、今は?

 桜庭さんとの試合以前に「大みそかのDynamite!!に出場する」ということを重点的に活動したいかなっていう。Dynamite!!は出たいんですよー。

――それは地上波での放送がなくても?

 そうですね、Dynamite!!に関しては動きたいですね。

――Dynamite!!ではなくて「やれんのか2011」とか「DREAM男祭り」でも?

 何だって出たいです(キッパリ)。大みそかは僕の中で特別なんです。極端な話、歌手で言う「紅白」じゃないですか。僕の中では「選ばれた人しか出られない」っていうイメージがあるんですよ。最近、K−1は誰でも出られるようになっちゃったんで(苦笑)。悲しいことに。

――少し前まで、K−1は「世界中から選ばれし者が集うリング」で、大みそかは「その年に活躍した選手が出る場」でしたね

 そうですよ。去年だってMAXから出たのは僕と……?

――渡辺一久選手だけ。青木選手とのミックスルールからもう9カ月ですか
乙 早いですねー(笑)。

――でも乙選手には、とっても中身の濃い9カ月間でしたね

 すごく充実してましたよね。アントニオ猪木さんと会えたし、蝶野(正洋)さんと戦えたし「自己実現」というのはすごい実感しますね。結局、ファンが何を求めるかっていうのはあると思うんですよ。格闘技ファン、僕のファン。でも自分は自分なんで、ファンのために生きているわけではないんで「自己実現」のために邁進しているというか。

ベルトを狙いたい。タッグを組むなら橋本大地!]]

“同期”のライバル橋本大地とのタッグでベルト獲りも 【t.SAKUMA】

――先日は『週刊プレイボーイ』で諫山創さん(『進撃の巨人』作者)さんと対談してましたね。読みましたよ

 ありがとうございます。

――もっと格闘技談義になるのかと思いきや、そうではなかったですね

 それはニーズですよね。あくまで「格闘技おたく」の本ではないので、どちらかというと僕ら「お互いに引きこもりだった」というのが大衆が共感しやすいところだったんでしょうね。

――掲載されてないところで、格闘技のお話も当然したんですよね?

 ありましたね。(諫山さんは)すごい活き活きと喋ってましたね(笑)。僕のスタイルが好きらしいですよ(笑)。あとは若干UFCがうんぬんとか話しました。

――諫山さんは乙選手のプロレスデビュー戦も会場でご覧になってますけど、おそらく乙選手に「格闘技で活躍してほしい」っていう思いがあるんじゃないですか

 でしょうね。僕もやっぱ、前から言ってますけど仕事として上がれる舞台があれば、と思ってますから。

――そこが現状では厳しいですね。しかし「格闘技での乙」が支持される理由として、MAXでの乙選手の入場を見ると、あの空気感の中でコスプレしてくると「違和感」というか「異物感」が物凄いんですよ

 ああ〜。ですねー。

――ところが、8.27IGFのコスプレ入場を会場で見た時「これ、なじみすぎてるんじゃないか?」と思ったんですよね

 実際そうですね。

――あ、やはり気づいてましたか

 ギャップなんですよね。実際、プロレスの方はいろいろな計画を考えているんですけど、自分のキャラクター的なものを誰かに作っていただいて、そのキャラクターで入場するとか。もちろん「萌えキャラ」なんですけどね。

――萌えキャラ(笑)

 ビッグマッチに関しては変えるのか変えないのか。変化を付けようかな、って。入場曲に関しても「自演乙ソング」単体で入場したり。それはプロレスファンが求める「様式美」に繋がるし、それを続けることによってファンも考えてくれると思うし、そういうファンが僕にはいますんで。キャラクターに関してはもう動いてます。

――なるほど。猪木さんと蝶野さんが「乙選手のコスプレ」について「俺達もいろいろやってきた」と。確かにホームレスに扮したり、軍用車に乗ってきたり

 やられてますよねー。そういう意味で、やっぱプロレスラーは「お客さんの目」をすごく考えているんですよ。変化をつけるし。格闘家はその前に勝たなきゃ始まらないですから。そこが第一です。

――その意味で乙選手の「表現」はプロレスを経験して磨かれる部分はありますか?

 そうですね。切磋琢磨じゃないですけど、レスラーに負けないようにという意識はありますし、格闘技では一番僕がそういう面を分かってるっていう自信がありますから。K−1のリングでいえば「格闘家の気持ちを持ちながら、観客の目線を盗みたい」って思ってますね。

――今後の目標についてはかねがね「ベルトを狙う」と言っていますね

 そうですね。

――ターゲットは決まっているんですか?

 僕の中では参戦させていただいているゼロワンさんのベルトを狙いたいって思ってますね。すでに伊藤(崇文)さんがベルトを巻かれちゃってるんですけど、タッグでもシングルでもいいんです。ベルトは僕の中で非常に価値のあるものなので。

――ゼロワンのタッグを狙うとしたらパートナーは誰になるんですか?

 理想は橋本大地(キッパリ)。

――おお、夢がありますねー。乙選手自身は自分のグレードを高めていく「構想」、言える範囲でどう描いているんですか?

 まあ構想というよりもまだ「妄想」ですけど(笑)、やっぱり「世界進出」!

――なるほど

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著者プロフィール

94年から週刊の情報誌でスポーツページを編集。野球、サッカー、NBA、テニス、F-1など様々な競技や選手を取材。96年からフリーに。99~02年「ゴング格闘技」編集ライター。現在は格闘技、お笑い、教育、健康、舞台・テレビ、政治・時事などを幅広く取材・執筆中。

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