亀田興毅インタビュー「肉食系で5階級制覇や!」

ISM

8/31、2度目の防衛戦に向けて

夢の5階級制覇へ、もちろん今回の試合もきっちり勝つ! 【写真は共同】

――今回の試合への意気込みは?

 どの試合も大事だったけど、これも次に進んでいくために重要な試合。相手のデラモラは23歳で、俺より1歳年下の強い選手。メキシコの期待の若手で、相手も強い気持ちで向かってくると思う。それをきっちり倒して、一つ上に進みたい。相手のビデオも見たし、パターンは大体分かった。もちろんそれでも分からない部分はあるけど、あとは実際にリングに上がって1ラウンド終われば、ほぼ把握できる。相手はまとまっているし、前に出てくる打ち合いが好きなファイタータイプで、面白い試合になると思う。

 打たせずに打つのが理想やけど、性格上、一発パンチをもらってしまうと「カーッ」となってしまうからな。これも肉のせいかも分からん(笑)。最近暑いし、肉ばっか食うてるからか、短気になってるかも(笑)。最近、スパーリングでも一発もらうと、むきになってる部分があるから、冷静に考えてやっていかな。調子はいいし、ちゃんとボクシングをして、カウンターで仕留めたいな。

――相手を倒すために、今磨いているパンチは?
 
 ……「肉パンチ」。自分で言うたけど、「肉パンチ」って何やろ(笑)? まぁ、左ストレートのこと。今までの左ストレートは、パンチが当たってポイントは取れても、ダメージを与えるまではいってなかったから、しっかりと倒せるぐらいのパンチになるよう練習してる。あとはキーポイントはボディ。腹を打たれて苦しくない選手はいないからな。左ストレートとボディやな。

――最終的には5階級制覇を目指しているということで、この試合で勝てば、タイトルを返上して階級を上げるという事は考えているか

 いや、まだバンタムでやっていくよ。元々フライ級でやってきたし、バンタムでは減量も今はきつくないし、ベストの戦いが出来てもない。この階級でしっかり身体を作っていきたい。チャンスがあれば、スーパーフライ級に下げてタイトルを獲りに行くことも有り得るな。スーパーフライ級なら、まだ体重落とせると思うしな。

震災からの復興に向けて力を

――今回は清水選手との世界ダブルタイトルマッチ。清水選手はイケメンボクサーだけど、その印象は?

 確かにイケメンボクサーやな。綺麗な顔をしていて、30歳やけどそうは見えないぐらい。勝って新チャンピオンになれば、(弟の)大毅とタイトルマッチやな。大毅はその階級のランキング1位やからな。決まってる話じゃないけど、そうなれば面白いと思うで。自分とどっちがイケメンか? うん、顔は負けてる。俺はボクシングしてなかったら、ただの人やで(笑)。でも、顔やないからな。俺は気持ちでいくから(笑)。

――テレビや会場で見るお客さんに向けてのメッセージは?

 今回は世界戦が二つあるし、アンディ・オロゴンのデビュー戦もあるし、面白いイベントになると思う。闘志を出してみんなに熱い試合を見せて、元気や勇気を与えたい。そして、そういう試合をせなあかん。相手あってのことやから、結果がどうなるかは誰も分からないけど、一生懸命練習して最高のコンディションを作って、本番のリングで結果を出すだけ。

 テレビ放送に関しては、俺の試合放送が終わった後の夜9時から、世界陸上(8/27〜9/4、韓国・テグで開催)のハイライト番組があるけど、それには負けられへんな。俺、ウサイン・ボルト(ジャマイカ/男子100m・200m世界記録保持者で世界陸上出場予定)好きやねん。だから、勝ったリング上でボルトのポーズやるよ。(ボルトのレース後のポーズを真似しながら)こんな感じかな(笑)。

 そして、震災が起きてから五カ月。今回、「広げよう 復興の輪」という言葉を使わせてもらっている。復興にはまだまだかかるから、みんなで力を合わせてやっていきたいし、そういう気持ちが広がっていけば大きな力になると思っている。俺たちも、試合が終わったら被災地に行って必要な物を届けたり、チャリティーや募金といった形で、できる限りのことをやっていきたいと思っている。

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