“地上最強の女子高生”神村エリカ、完勝にも悔し涙=RISE
世界6冠王をKO撃破した神村だったが、試合内容には涙も 【長谷川亮】
メーンイベントにはRISE初の女子マッチが組まれ、“地上最強の女子高生”神村エリカが登場。4月のシュートボクシング(SB)後楽園大会に出場した神村は、ここでエキシビションながらSBエースのRENAと対戦し、2度のダウンを与えて終了。勝敗はつけないルールながら、誰の目にも明らかな“完勝”で、自身の評価と注目を引き上げることに成功した。
RISE史に残る女子初のメーンイベントで、神村が迎えるのは世界6冠王者のシルビア・ラノット。シルビアはフランス式ボクシングと言われ蹴り技が中心のサバット、そしてWAKOで2階級を制し、J−GIRLSが開催した「World Queen Tournament」でも08年、09年と連続優勝。
RENAに打ち勝ち“日本最強”となり、女子初のメーンを任された神村にふさわしい強豪が用意された。
最後はドクターストップで試合終了
サバット仕込みであるかの前蹴りとサイドキックで来るシルビア(右)に対し神村は左ミドル、左ローで応戦。得意の左フックも当たり始めるとクリンチの多い展開に 【長谷川亮】
さらにシルビアが前蹴り・サイドキックを放つと、神村はこれを手でさばいて左フックをリターン。最初は当たらなかったこの左フックだが、1R後半には距離とタイミングをつかみクリーンヒットし始める。そこからの連打でシルビアのマウスピースが口から出てしまう場面も。
しかし、両者の攻防はここからクリンチが多くなってしまい、たびたびレフェリーがブレークで分ける展開に。だが、神村は気迫と組みの強さを見せ、たびたびシルビアをマットに組み倒していく。
最終3Rになっても組みの多い両者にレフェリーはイエローカード。パンチ・キックの交錯があまり見られず、打っては組み、打っては組みという展開になってしまう。
だが、それでも神村は組み際に左フックを当て優勢に試合を進行。押し気味に進め、このまま判定勝ちかと思われたが、さらに左フックを鼻に当てるとこの1発で負傷したシルビアにドクターチェックが。鼻血の見られるシルビアには鼻骨骨折が疑われ、3R1分20秒でドクターストップ。神村が世界6冠王者を相手に堂々のTKO勝ちを収めた。
ライバルとの頂上対決待ったなし!
「ガンガン行きたかったけど、硬くなった」という神村。しかし、ライバル・RENAについて質問が飛ぶと「RISEで待ってます」とメッセージを送った 【長谷川亮】
控えへ戻った神村は、「もっとガンガン行きたかったけど、硬くなって攻撃が1発になってしまった。相手が強かった」と試合を反省。
一方、翌日にSBでタイトルマッチを迎えるライバル・RENAについて質問が及ぶと、「負けてもらっては困るんで、勝ってもらってRISEで待ってます」とメッセージ。高橋選手が勝った場合は? と質問が飛ぶと、「やっぱりRISEで待ってます」と笑顔を見せ、頂上対決待ったなしといった姿勢を見せた。
6月4日(土)東京・新宿FACE
<メーンイベント 48キロ契約 3分3R延長1R>
○神村エリカ(TARGET/WPMF&WMC世界女子ミニフライ級王者)
(3R1分20秒 TKO)
●シルビア・ラノッテ(イタリア/J−Girls World Queen Tournament2008、2009王者、WAKO世界女子2階級王者、サバット世界2階級王者)
※ドクターストップ
<セミファイナル ライト級(63キロ以下)3分3R延長1R>
○渡辺理想(極真会館/同級2位)
(判定3−0)
●若杉成次(和術慧舟會福岡若杉道場)
※3者30−24
<第4試合 56キロ契約 3分3R>
○戸邊隆馬(シルバーウルフ/フェザー級5位)
(3R1分59秒 KO)
●HIROYUKI(club E.D.O.)
<第3試合 ヘビー級 3分3R>
○洪 太星(極真会館)
(1R1分32秒 KO)
●鶴巻伸洋(ティアゲネス)
<第2試合 フェザー級(57.5kg以下)3分3R>
○永井健太朗(Kick Box)
(判定2−0)
●大凛ZLS(チームゼロス)
※29−29、30−29、30−29
<第1試合 ヘビー級 3分3R>
○大治ZLS(チームゼロス)
(1R2分43秒 KO)
●岡野文人(マッハ道場)
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