王者・伊東がデスマッチリーグ覇者の挑戦退けV4=大日本プロレス
王者・伊東(中央)がデスマッチリーグを制した佐々木を下し、4度目の防衛に成功! 【田栗かおる】
メーンイベントではBJW認定デスマッチヘビー級選手権試合が行なわれ、第25代王者・伊東竜二に今年のデスマッチリーグ戦『一騎当千』で竹田誠志を降して優勝した佐々木貴が挑戦した。
前哨戦の試合後に佐々木は「以前の自分とは背負っているものが違う」と、自身が主宰するFREEDOMSの代表として、また自身の出身である岩手の人たちへの思いをも背負っていると宣言し、今回の対戦に対する並々ならない決意を表明していた。
対する伊東もこれまでの自身が築いた最多防衛記録の6回を越えるべく、今回4度目の防衛戦に臨んだ。また伊東も佐々木同様岩手出身であり、地元への思いは佐々木同様、深いものがあるだろう。
前回の対戦となった2007年7月から約4年ぶり4度目となる対戦で、2人が選んだデスマッチ形式はブロック&蛍光灯オブジェ+αデスマッチ。四方のロープに蛍光灯を吊るし、片方のコーナーにはブロック、もう片方のコーナーには蛍光灯を井形に組んだものが設置された。
伊東が見せたブロックへの対応 最後はドラゴン・スプラッシュで幕
蛍光灯とブロックのかけらが飛び散る壮絶なデスマッチとなった 【田栗かおる】
しかし貴も蛍光灯を使ってのキック攻撃で反撃に転じ、伊東がセットした井形の蛍光灯オブジェに逆にパワーボムでたたきつけるなど、必死にペースを引き戻そうとする。再び伊東がブロック上へのボディースラムを成功させると、蛍光灯カカト落としを決め、貴の右脚(バズソーキック)をコンクリートブロックで防御し、ドラゴン・キッカー(シャイニング・ウィザード式ハイキック)を決めるなど着実にダメージを与えていく。
伊東はブロック上へのボディースラムからそのまま続けてドラゴン・スプラッシュを決めるが、貴はこれをクリア。逆にパワーボム、ジャーマン・スープレックスで反撃に転じる。みちのくドライバーをブロック上で決めるがこれも決まらず。雪崩式Dガイストをブロックへ敢行しようとするが、これが逆に伊東に雪崩式フランケンシュタイナーに切り返されてしまいブロック上にたたきつけられる。ならばと貴は持ち込んだ蛍光灯の束で一撃を食らわせ、伊東もドラゴン・スプラッシュを繰り出すがこれは貴が1カウントでクリア。続けてのエルボー合戦のさなかに伊東は顔面パンチを放ち、最後はドラゴン・スープレックスから巨大なコンクリートブロックを模した蛍光灯の束を貴の体に乗せてのドラゴン・スプラッシュで壮絶な一戦の幕を引いた。
試合後のマイクで「次は4年後なんて言わない。いつでも挑戦してオレからベルトをひっぺがしてみろ」とアピールした 【田栗かおる】
グレート小鹿社長にとっても感慨深い対戦が実現
アジアタッグ王者の関本(右)は、パワーの差を見せつけ、挑戦者の佐々木義人、石川晋也組を攻める 【田栗かおる】
先発は石川と関本。ここまでのデスマッチとはまた違った緊張感が会場を支配する中、力強いオーソドックスな攻防が続いていく。お互いに佐々木、岡林とタッチするとタックル合戦、エルボー合戦といったシンプルなぶつかり合いで、とも意地を見せていく。しかしここは体重のある岡林が制する。この後は関本組の強力なパワーに石川が捕まってしまい、コーナーから必死で佐々木が呼びかける展開が続く。クイックタッチで繰り出されるボディースラムの連発から関本のブレーンバスター、逆エビ固めに大きなダメージを受けた石川は、なおも岡林に場外でのボディースラムを食らう。ようやくタッチに成功すると代わった佐々木はラリアットの連打、スピアーからのアルゼンチン・バックブリーカー、バックドロップと反撃に転じるが、関本はドロップキック一発で流れを引き戻し、続く岡林もアバランシュ・ホールドで続いていく。
アルゼンチン・バックブリーカーの競演も披露し、王者組が圧勝。試合後は次期挑戦者に前王者組の名前を挙げた 【田栗かおる】
試合後は、昔テレビで見ていたチャンピオンベルトを実際に戴冠した喜びを笑顔で語った関本であったが、次期挑戦者については改めて前王者チームである真田、征矢を指名した。