王者・伊東がデスマッチリーグ覇者の挑戦退けV4=大日本プロレス

タカハシ

イサミが頭脳プレー! 宮本が邪鬼沈めベルト奪取

リング中央に電話ボックスサイズの鉄檻が設置。最終的には、これをうまく利用したチームが勝利へと導かれた 【田栗かおる】

 第5試合は045邪猿気違’S(ジャンキーズ)こと葛西純、”黒天使”沼澤邪鬼の保持するBJW認定タッグ選手権にヤンキー2丁拳銃こと宮本裕向、木高イサミが挑んだ。この試合は檻・梯・棘(おり・はしご・とげ)デスマッチとして、リング上に電話ボックスサイズの鉄檻が設置され、反対側のコーナーには公認凶器のラダー、そして場外には有刺鉄線とベニヤ、材木で作られたスパイダーネットが用意された。
 試合前にはかつてドイツ・ブンデスリーガで活躍し、現・サッカーJ2の横浜FC会長の奥寺康彦氏がこの試合の立ち合い人として選手権試合宣言を読み上げた。

 試合は静かな立ち上がりから一転して邪猿気違’Sが2丁拳銃の2人を分断すると、まずラダーに宮本をボディースラムでたたきつける。しかし2丁拳銃の2人も邪猿気違’Sが抱えたラダーへのドロップキックで場外に落とすと、2人そろっての場外弾でペースを引き戻そうとする。しかしこれで崩れる邪猿気違’Sではなく、エプロンから葛西がイサミをスパイダーネットにたたきつけ、邪鬼も重ねたイス上へのボディースラムで宮本をたたきつけた。女性ファンから悲鳴のような「裕向!」という声援が飛ぶと、邪鬼はからかうように作り声で「ゆ〜こ〜」とおちょくるなど、余裕を持って試合を進める。
 その後もイスとラダーで立体的に作られたオブジェへのブレーンバスター、ラダーを首にかけてのイス攻撃などでイサミを追い込むが、イサミも葛西を鉄檻内の蛍光灯にたたきつける事で流れを変えると、宮本がラダー上へのアバランシュ・ホールド、イサミが雪崩式フランケンシュタイナーと反撃に転じていく。

イサミ(右)の頭脳プレーで045邪猿気違’Sを分断し、最後は宮本(左)が邪鬼を沈めた 【田栗かおる】

 しかしイサミがフィニッシュとして狙ったイスを使ってのダイビング・ダブルニードロップをかわされると、邪猿気違’Sの集中攻撃を浴びてしまい、寝かせたラダーへのリバース・タイガードライバーで大きなダメージを負ってしまう。
 葛西は「お前らにベルトはまだ早い!」と叫ぶと、ラダー上からのパールハーバー・スプラッシュを炸裂。これは宮本がカットに入るが、今度は鉄檻最上段からのパールハーバー・スプラッシュをイサミに対して狙う。しかしこれは2丁拳銃の2人が鉄檻上からのダブルの雪崩式ブレーンバスターで切り返し、イサミのラダー上からのダイビング・ダブルニードロップ、宮本の鉄檻上からのムーンサルト・プレスへとつないでいく。

 最後はイサミが葛西を鉄檻に自らとともに閉じ込めると、宮本が旋回式のファイヤーサンダーで邪鬼を沈め、第34代のBJW王座戴冠を果たした。

『一騎当千』準優勝の竹田が力の差見せ完勝

『一騎当千』準優勝の竹田(下)が、リーグ全敗の星野との力の差を見せつけての完勝 【田栗かおる】

 第3試合は竹田誠志と星野勘九郎による有刺鉄線ボード+凶器持ち込みデスマッチが行なわれた。2人はプロレスデビュー、デスマッチをスタートさせた時期もほぼ一緒ながら、先のデスマッチリーグ戦『一騎当千』では、決勝まで上がった竹田に対し、同リーグ戦で全敗と結果を残せなかった星野。2人には明確な差が付いてしまっている。
 試合は星野がイスに有刺鉄線をグルグル巻きにしたイスを持ち込めば、竹田は子供の日らしく、表面に鯉のぼりを張りつけたゴミ箱のようなものを持ち込んでの登場となった。
 序盤から竹田は両足タックルで抱え上げて、そのまま有刺鉄線ボードにたたきつけたり、ロープに星野をもたれさせておいて、有刺鉄線ボードをたてかけてのドロップキックなど、デスマッチ選手権などで特殊なアイテムを使用してきたキャリアの差を見せつける。 しかし星野もラリアットやセントーンといった竹田との体格差を生かした攻撃で突破口を開くと、自らも傷つくことをいとわずに自身が持ち込んだ有刺鉄線巻きのイスをかぶせておいてのセントーンで追い込んでいく。それでも竹田が意地で返し、鯉のぼりの缶から剣山をリング上にバラまくとその上にロックボトム、国体一回戦スラムで星野をたたきつけていく。
 その後もランニング・ニーアタックを狙うが、これは星野がうまく捕まえドラゴン・スクリューに切り返し、ノド輪落としから剣山、ボ−ドを寝かせた竹田の体に乗せておいてのダイビング・セントーンでフィニッシュを狙う。しかしそれをも返した竹田が最後はランニング・ニーアタックからのジャーマン・スープレックスホールドで完ぺきな3カウントを奪取した。
■大日本プロレス「Endless Survivor」
5月5日(木・祝)神奈川・横浜文化体育館大会 観衆:1338人

<メーンイベント BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合 ブロック&蛍光灯オブジェ+αデスマッチ 30分1本勝負>
[王者]○伊東竜二
23分04秒 ドラゴンスプラッシュ→体固め
[挑戦者]●佐々木貴
※第25代王者は4度目の防衛に成功

<セミファイナル アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負>
[王者組]○関本大介、岡林裕二
(20分59秒 ジャーマンスープレックスホールド)
[挑戦者組]●佐々木義人、石川晋也
※第85代王者組は、2度目の防衛に成功
※レフェリー・和田京平(全日本プロレス)

<第5試合 BJW認定タッグ選手権試合 檻・梯・棘デスマッチ 30分1本勝負>
[王者組]葛西純、●“黒天使”沼澤邪鬼(045邪猿気違’s)
(22分25秒 旋回式ファイヤーサンダー→片エビ固め)
[挑戦者組]○宮本裕向、木高イサミ(ヤンキー2丁拳銃)
※第33王者組が初防衛に失敗。挑戦者組が第34代王者組に

<第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
○ビックバン・ウォルター、DJハイド
(14分48秒 ダイビングボディプレス→体固め)
シャドウWX、●アブドーラ・小林

<第3試合 有刺鉄線ボード+凶器持ち込みデスマッチ 30分1本勝負>
○竹田誠志
(12分31秒 ジャーマンスープレックスホールド オン・ザ・有刺鉄線ボード)
●星野勘九郎

<第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
バラモンシュウ、バラモンケイ、●谷口裕一
(10分01秒 S.E.X→片エビ固め)
○忍、河上隆一、橋本和樹

<オープニングタッグマッチ 20分1本勝負>
大黒坊弁慶、○塚本拓海
(9分48秒 電光石火)
稲葉雅人、●大谷将司

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント