森田あゆみ、3回戦敗退も「確信はつかめた」 日本勢は姿消す=全豪オープンテニス第6日

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「サーブ力、高いボールの処理などに差があった」

森田は4回戦進出はならなかったが、「上に行けるという確信はつかめた」とコメント 【Getty Images】

 森田あゆみ(キヤノン)が敗れはしたが、一味違うプレーで沸かせた。

 ベスト16をかけて対戦した中国のペン・シュアイは、世界ランクで森田より20位上の54位。日本選手の間でも「ポンちゃん」の愛称で呼ばれ、互いに手の内を知り尽くした相手だ。フォアもバックも両手打ち同士の対決だったが、173センチのペンは森田(164センチ)に比べ長身でパワフル。サーブ力の差に森田がどう挑むかが注目された。

 第1セットは、前夜の錦織圭(ソニー)のような硬さ。初めてのグランドスラム3回戦だから無理もないが、第2セットからはプレーが攻撃的になった。互いにサービスゲームをキープして迎えた第7ゲーム、0−30から挽回(ばんかい)。バックハンドのショットをコーナー深くに決めてサービスキープし、リズムに乗った。第8ゲーム、相手の動きがよく見えてきたのだろう、右に左にウィナーを決めてサービスブレークに成功。そのままセットを奪った。
 ストロークでは負けない。ペンはサーブもいいが、この日は再三ネットをうかがう森田に対して、ロブも有効に使ってきた。第2ゲームに先にブレークを許した森田。それでも、反攻の機会を狙ってオープンスペースを作り出した。すぐ第3ゲームにブレークバックすると、3−3で迎えた第7ゲームに大きなチャンスだ。バックハンドのクロス、さらにネットをうかがいながらフォアのクロスをたたき込み、0−40からブレークポイント3本。ここは粘られ、6度続いたジュースでも追い詰めて2本のブレークポイントがあったが、結局攻め切れなかった。逆に第8ゲームをブレークされ、そのまま逃げ切られた。最後の最後に力の差、場数の違いが出たというところか。

「サーブ力、高いボールの処理などに差があったと思います。この大会でのプレーを年間通してできれば、上に行けるという確信はつかめた。これまでとは違い、体力的にも来週からでもプレーできる状態です」

 まだ20歳ではあるが、プロ生活は6年目に入る。明確なツアー戦略と的確な目標設定で存在感を増してほしい。

 これで日本選手は全員、2週目を待たずに姿を消した。
 男子ではラファエル・ナダル(スペイン)が地元オーストラリアの18歳、バーナード・トミックに初めて1セットを落としそうになりながらも勝ち進み、第4シードのロビン・ソデルリング (スウェーデン)、アンディ・マレー(英国)は危なげなく2週目へとコマを進めた。しかし第10シードのミハイル・ユーズニー(ロシア)、第13シードのジョー・ウィルフリード・ツォンガ(フランス)が敗れた。
 女子は第2シードのベラ・ズボナレワ(ロシア)、キム・クライシュテルス(ベルギー)、アグニエシュカ・ラドワンスカ (ポーランド)らがベスト16に名乗りを挙げた一方、地元の第5シード、サマンサ・ストーサーは20歳のペトラ・クビトバ(チェコ)にいいところなく敗れた。

<了>
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