名城信男、原点回帰で王座奪還を誓う!
「原点に帰るのは、いま一番大事」
メキシコでは技術の違いに戸惑うも、長所はどんどん取り入れていくつもりだ 【北浦勝広】
そうですね。再起戦という位置づけです。まだ前哨戦ではないんですよ。まだ(笑)。チャンスがあれば、どこでもいいです。試合に向け準備するだけです。カサレス戦で思ったことは、まだまだ試合数が少ないな、と。どんどん試合を重ねていきたい、と思ったんです。より試合を重ね、キャリアを積んで、ボクシングを成長させていきたいんです。それが強くなるための近道じゃないかな、とも思っています。ですので、試合を多くこなしていきたいというのが自身の希望なんです。
――10月の試合に向けての課題は?
キャリア前半のときは手数が多く、またパワフルなスタイルだったんですが。チャンピオンになってから、「少し手数が減った」って言われたり、「ディフェンシブルになってる」と言われることもあるんで。昔の荒々しいスタイルを取り戻そうと。パンチをもらわず、より攻撃的なスタイルを取り戻していけたら、と考えています。もともとの自分のいいスタイルを取り戻したい。試合でしか掴めない感覚でもあるんで、やはり試合数はこなしたいですね。
――原点に帰る、と。
そうですね! 原点に帰りつつ、成長しつつ(笑)。原点に帰るのは、いま一番大事だな、と思ってるんで。
――減量は心配ありませんか?
問題ないですね。スーパーフライ級で、もう一度チャンピオンになりたいと思っているんで。
――2階級制覇とか3階級制覇とかは?
チャンスがあれば、実現したいですね。スーパーフライ級に特別なこだわりはないです。もしチャンスをもらえるならば、バンタム級でもやりたいですし。もちろん減量苦だからじゃないです。世界チャンピオンになるチャンスがあるならば、少々の階級の変更もいとわないですね。
――1つ階級が上がれば、パワーは格段に違ってくるのでは。
軽量級においては、すごく大きいですね。パンチ力や骨格の違いなど変わってきます。でも、自分も体を作り直せると思いますね。チャンスが来たら、それに合わせてベストを尽くします。
――ぜひ2階級、3階級と制覇してください。
そうですね(笑)。それはボクサーとしての夢ですね。ぜひ、やってみたいです。
「兄弟チャンピオン? 来年あたりそうなってくれれば」
道こそ違うものの、弟とともに王者を目指す 【北浦勝広】
弟は空手からキックに移って。K−1とか、Krushに出場しています。2連勝していたんですが、この間は佐藤嘉洋選手と戦って、負けはしたんですが、すごくいい試合をしていました。今年は、弟にとっても成長できた年だったんじゃないかと思います。アイツも頑張ってくれたら、と。
――弟さんの体格は?
背はそんなに大きくはないんですが、ガッチリしていますね。今のK−1MAX、70kg級で戦っています。ボクよりも重いのは、重いですね。
――兄弟でチャンピオンも夢じゃありません。
そうですね(笑)。来年あたり、そうなってくれればいいですね。道は違えど、チャンピオンになれれば、と思っているんですけど。
――長谷川穂積選手と公開スパーリングもされていますね。
長谷川さんはボクサーとしても、チャンピオンとしても目標でもありますし、あこがれの存在なんです。普段、しゃべっても面白い人なんです。お互いチャンピオンになる前から、スパーリングをさせてもらっていたので。目標です。
――2人で切磋琢磨(せっさたくま)しながら、ボクシング界を盛り上げてください。
切磋琢磨とはなかなか…(笑)。身近にこんなスゲエ人がいてくれて、目標にもなりますし……。本当にすごい存在です。またタイトルを取り戻してくれたり、2階級制覇なり、やってくれると思うんで。また、それを追っかけて行きたいなと思っているんです。
1981年10月12日生まれ、28歳。六島(むとう)ボクシングジム所属。前WBA世界スーパーフライ級王者。右ファイター。プロ戦績:16戦 13勝(8KO)2敗1引き分け。