小宮山悟が語る大学日本代表が敗れた理由=世界大学野球選手権・総括
伊志嶺はすべてにおいてスペシャルな選手
準々決勝の台湾戦で5打数5安打3打点の活躍を見せた伊志嶺翔太 【島尻譲】
印象に残ったのはキャプテンとしてチームをまとめていた伊志嶺翔大(東海大4年)。今大会でプレーを見て驚かされた選手です。彼はすべてにおいて完成されていました。もちろん走攻守がそろった選手がこうした代表に選ばれてくるわけですが、その中でも伊志嶺の守備における一歩目の速さ、打球に対する判断のスピード。走塁においての走力と判断力。打席においての狙い球の絞り方や、イメージした打撃を実践する技術を見ても、すべてがスペシャルでした。
斎藤は合格点、菅野は大学日本代表でトップレベルの投手
大学生最速タイの157キロを記録した菅野。キューバ戦で3失点を喫した 【島尻譲】
斎藤に関しては合格点をあげていいと思います。準決勝の米国戦で満塁本塁打を打たれたことは反省すべきですけど、なんでそんな球を投げたのか……ではない。一死満塁で初球、外角低めに沈むボールでゴロを打たせようとしたけど、沈まなかったから打たれました。狙った通りに投げられなかったことは反省すべきですけど、明らかに意図は分かるので、ボールの選び方は問題なかったです。そのあと粘りましたし、全体として見れば合格点です。
――キューバ戦で157キロを記録した菅野智之(東海大3年)はどう見ましたか
菅野に関しては、僕は球速はそんなに気にしてないんですけど、あれぐらいはやるだろうと思っていました。真っすぐ、変化球のレベルが高い投手ですね。大会前から見ていましたが、大学日本代表では間違いなくトップレベルの投手ですから。こちらも合格点をあげられる内容だったと思います。
<了>
小宮山悟/Satoru Komiyama
現在は野球解説者を務めながら、野球界の発展のためにさまざまな分野で活動している。3月20日には著書「成功をつかむ24時間の使い方」を発売した。