デシャン監督、主将の移籍志願に「クラブは選手よりも強い」=リーグアン第1節プレビュー
移籍を希望していると言われるマルセイユの主将ニアン(右) 【Photo:AP/アフロ】
昨シーズン18年ぶりのリーグ優勝を果たしたマルセイユは、7月28日にチュニジアで行われたチャンピオンズ・トロフィー(前シーズンのリーグ王者対フランスカップ覇者の対戦)でパリ・サンジェルマンを0−0からのPK戦で下し、幸先の良いスタートを切った。昨シーズンのリーグ得点王のキャプテン、ママドゥ・ニアンのフェネルバフチェヘの移籍問題が浮上する中、リーグ開幕戦の戦いが注目される。
以下は、試合前日のマルセイユのディディエ・デシャン監督の談話。
目的は昨シーズンよりも競争力のあるチームを作ること
わたしも会長も考えに変わりはない。選手が移籍したいと言うのはよくあることだ。タイウォもそうだったが、結局はチームに残った。選手たちはクラブと契約を結んでおり、事情はそれぞれ異なるが、ママドゥの場合はキャプテンであり、クラブとは年始にかなり大きな契約を結んでいる。
これだけの重要かつ大きな契約を結ぶと、出る時もそれなりの交渉が必要だ。わたしが昨年、彼に言ったのは、クラブを去るなということと、その後のことは様子を見ようということだ。“様子を見よう”とは、立ち去ってもいいという意味ではない。このことに関して、曖昧(あいまい)なことは一切ない。
――金銭的な問題もあるのでは?
金銭問題だけではない。金額いかんにかかわらず、わたしの考えは変わらない。わたしの目的は、昨シーズンよりも競争力のあるチームを作ることだ。ニアンを失うかどうかということは問題にしていない。むしろ逆だ。アタッカーを補強するのは、彼の代わりではなく、彼の横でプレーする選手を補強するためだ。
――しかしニアンは、移籍は取り消し難いものだと言っているが……
わたしもやりたいと思うことはたくさんあっても、すべてを実現することはできない。力関係をひっくり返すことはできないんだ。クラブは選手たちよりもはるかに強い。
――ルイス・ゴンサレスのインテルへの移籍も話題になっているが、心配はないか?
無駄話にすべてコメントをする気はない。今はさまざまなうわさが飛び交っているが、実際の契約とは違う。心配はしていない。
――マルセイユは常に優秀なアタッカーを獲得しようとしているが、この夏の移籍での成果は?
既にセレクションを行い、現在交渉中だ。良い選手を見つけても、彼が移籍を希望しなければ実現しないが、希望はしてくれている。あとは交渉のみだ。
ニアンは最高のプレーをしてくれるだろう
試験的なメンバーで戦うことなどしない。FWのブランドンは欠場、DFのスレイマン・ディアワラはけが、DFのガブリエル・エインセはまだ準備が整っていない状況で、カーン戦には出場しない。だが、選手同士はお互いに分かり合っているし、こういうケースもよくあるから問題はない。もちろん、(移籍期間の終わる)8月31日の時点でのメンバーと今とでは異なると思うが。しかし、戦いは始まる。未知の状態で出発するわけではない。チームには十分戦う力が備わっている。それは昨シーズンに証明されたことだ。
――開幕戦のメンバーにニアンは入るのか?
彼は常に誠実でプロ意識が強い人物だ。開幕戦のピッチに立って、最高のプレーをしてくれるだろう。彼個人のためでもあり、クラブのためでもある。
――勝者と昇格者の戦いとなることについては?
初戦に勝つことを目標に準備をしてきた。欠場者やそのほかの不安要因も少しはあるが、目的は今シーズンの開幕戦でカーンに勝つことだ。カーンは失うものが何もない。2部リーグでの実績をもってべロドロームへやって来る。彼らにとっては快挙だろう。カーンの強さは知っている。特に攻撃面でかき回すチームだ。強固なチームではないが、巧みなプレーをする。意気揚々と試合をリードできなくても、守備に甘んじるチームではない。
<了>
リーグアン開幕戦 TV5MONDE
TV5MONDE Japonでは、フランスリーグ、フランス代表の試合などを放送している 【TV5MONDE Japon】
マルセイユ対カーン
8月8日(日)午前3時55分 生中継
8月8日(日)午前9時55分 録画再放送
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