札幌山の手が多彩な攻撃で中村学園女を下し初優勝=高校総体バスケ 女子決勝インタビュー

北村美夏

中村学園女・吉村明アシスタント・コーチ「札幌山の手の壁は厚く、ねじ伏せられた」

 昨日の準決勝での札幌山の手のプレーぶりを見て、正面からぶつかったら厳しいと感じました。札幌山の手は昨年とほとんどメンバーが変わらず、武器の3点シュートも精度が増している。そこで、ディレイド(時間を掛けて攻める戦術)で相手を焦らそうかとも考えましたが、最終的には高校生の底力を信じ、チャレンジャーとして行けるところまでやらせてみることにしました。そうしたら選手達が頑張って第1クォーターをついていってくれた。それはとてもよかったのですが、逆に途中で変えることができませんでした。やはり札幌山の手の壁は厚く、ねじ伏せられたという感じです。

 ただ、うちはゲームをコントロールするポイントガードが1年生の#12安間志織で、まだ改善点があります。そこをもう1度整理して、選手それぞれのよさを引き出しつつ、コンビネーションの向上を目指していければと思います。

 これでインターハイの決勝では4連敗となってしまいましたが、教訓もあります。特に昨年は優勝を狙いながら結果を残せず、勝負の厳しさをくぐり抜けるためには技術うんぬんではなく心が大事だとつくづく感じました。今年は原点に戻ってチームの建て直しを図っている段階ですが、だいぶ手応えを得ることができたと感じています。

中村学園女・神崎由香主将「練習してきたことを出せなかったことが1番悔しい」

 出だしは声もよく出ていて、みんなの気持ちが1つになっていたのでいけるかなと思いましたが、札幌山の手はやっぱり強かった。練習してきたようなディフェンスができなかったですし、オフェンスでも決めるべきところで決められず、やってきたこと全然出せなかったことが1番悔しいです。

 大会を通しては、インターハイ前にゲームをしたときは大差をつけられて負けてしまった大阪薫英女学院(大阪)に3回戦で勝てたことはうれしかったですし、収穫だと思います。でも、課題もまだまだあるので、みんなで1からチーム作り直して、ウインターカップでリベンジします。

<了>

2/2ページ

著者プロフィール

 1983年生まれ。バスケットボール男子日本代表を中心に、高校、大学からJBL・WJBL、ストリートや椅子バス、デフバスまで様々なカテゴリーのバスケットボールを取材。中学・高校バスケットボール(白夜書房)などの雑誌、「S−move」「JsportsPRESS」等のウェブ媒体で執筆。2009年末に有志でポータルサイト・「クラッチタイム」創設

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント