若手と主力の融合で後半戦に挑む西武

埼玉西武ライオンズ

坂田ら新戦力が台頭 主力選手も戻ってくる!

 前半戦を53勝41敗の首位で終えた埼玉西武。首位攻防となった福岡ソフトバンクとの前半戦最終カードでは屈辱の3連敗を喫し、0.5ゲーム差に詰め寄られたが、これまでに蓄えた貯金で首位を堅持。現在は後半戦に向け、選手たちは調整に余念がない。

 厳しい戦いが続く中、主力選手の故障が続いて先行きを心配する声も出たが、その穴を埋める選手が登場し、チームに活力を与えたことは大きな収穫だった。出場15試合で6本塁打を放つ活躍で注目を集めた23歳の坂田遼、8試合で打率3割4分4厘、2本塁打、7打点を記録しているホセ・フェルナンデス、7月15日の北海道日本ハム戦で圧巻のプロ初完封勝利を収めた平野将光、約3年ぶりの先発で白星を挙げた大沼幸二、さらには大ベテランの工藤公康が一軍昇格し、リリーフ登板を果たすなど、後半戦の活躍に期待がかかる。渡辺久信監督も「ケガ人が出たが、チームで足りない部分を埋められた」と、一丸となって戦ったチーム力を首位キープの要因に挙げた。

 そして、後半戦に向けては明るい材料がそろっている。2008年の日本一に貢献した守護神・グラマンはケガも癒えてファームで登板、6月下旬に左足首の手術を行った石井一久は、すでにキャッチャーを座らせての投球練習を開始している。また、右肩の違和感で調整中の岸孝之もキャッチボールを始め、貴重な中継ぎ左腕として復帰が待たれる星野智樹も投球練習をスタート。右ひじを手術した主砲・中村剛也も順調に回復している。こうした主力選手が戻ってきた時、その穴を埋めるべく成長を遂げた選手たちと、いかなる融合を見せてくれるのか。後半戦の楽しみは尽きない。

片岡、球宴で打撃爆発! MVPを受賞

 7月23、24日に開催された『マツダオールスターゲーム2010』には埼玉西武から片岡易之、中島裕之、涌井秀章、シコースキーの4選手が出場。HARD OFF ECOスタジアム新潟で行なわれた第2戦では、「1番・セカンド」で先発出場の片岡が5打数4安打1盗塁で見事MVPを獲得。「このような舞台で打つことができてうれしい。まさか(MVPを)取れるとは思っていなかった」と笑顔を見せた。同じく第2戦、2番手で3回のマウンドに上がった涌井は対戦を希望していた巨人の坂本勇人、小笠原道大に連打を許して1点を失ったが、4回はきっちり3者凡退に抑えてマウンドを降りた。第1戦、「3番・サード」で先発出場した中島は7回、巨人・越智大祐からレフト前ヒット、第2戦では9回に代打で登場すると、東京ヤクルト・林昌勇の初球を右中間に運ぶ二塁打で球場を沸かせた。さらに5対5の同点で迎えた9回裏のマウンドに上がったシコースキーは、「1イニングを3人で抑えたい」という言葉通り、セ・リーグの強打者を3者凡退に仕留め、球宴のフィナーレを飾った。

ライオンズ・クラシック第3章、遺恨試合の真相に迫る!

 6月後半にスタートした夏の一大イベント『ライオンズ・クラシック 2010』は、第3章「仕掛けられた遺恨試合」へ(7月27日〜29日)。1973年にロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテ・マリーンズ)との試合中に起きた乱闘に端を発した大騒動の裏に潜む真相とは……? 当時の球団代表・坂井保之氏のインタビュー映像などを通し、その意外な真実に迫る。また、球場では太平洋クラブライオンズ時代にちなんだレトロ感がにじむ限定グルメを販売。昔懐かしい縁日気分をお楽しみあれ!

<了>
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