いよいよ復帰のウッズ、注目の若手・マキロイ=マスターズゴルフ注目選手紹介
今回は注目選手を紹介。
自身のスキャンダルで大会出場を自粛していたタイガー・ウッズ。マスターズ制覇という華々しい結果で、自らの復帰を飾ることはできるのか 【Getty Images】
今大会、最大の注目を集めるのは、昨年11月以来の復帰となるウッズだろう。私生活でのスキャンダルが騒動となり、久しぶりに立つ公の場がマスターズの舞台となる。これまで4度(1997年、2001年、02年、05年)制しているが、今まで以上に精神的な強さが必要になることは間違いない。
果たして初のメジャータイトルを獲得した記念すべき大会で、見事な復活劇を演じることができるか? 世界中がその一挙手一投足に注目することになる。
■フィル・ミケルソン(米国)
昨年のマスターズ後、ミケルソンに大きな災いが降りかかった。それは相次いで見つかった妻と母親の乳がん。その治療のため、一時は無期限の活動停止を発表し、ゴルフへの復帰が危ぶまれていた。しかし、ツアー復帰後に参加したフェデックスカップ・プレーオフシリーズでは、最終戦のザ・ツアー選手権で見事ウッズを抑えて優勝を果たし、その実力をあらためて示した。
マスターズでは04年と06年に優勝しているが、昨年は終盤に崩れて3度目のグリーンジャケットに手が届かなかった。それだけに、今回は再挑戦と真の復活を家族に届けたいと願っているだろう。
■アーニー・エルス(南アフリカ)
今季復活した選手として注目したいのがアーニー・エルス。メジャータイトルを3つ(94年、97年の全米オープン、02年の全英オープン)獲得しているほどの実力者であるが、ここ数年はひざのケガ、手術からの復帰に時間を費やしていた。
そして迎えた今年3月の世界ゴルフ選手権(WGC)・CA選手権では、08年の3月以来となるPGAツアーでの優勝。その翌週のアーノルド・パーマー招待では、2週連続となる勝利を奪った。完全復活を遂げた今、豊富な経験に加えて強さを増したエルスは、2000年、04年と2度の2位を経験しているマスターズで、悲願のメジャータイトル獲得を狙う。
■カミロ・ビジェガス(コロンビア)
一昨年のPGAツアーのフェデックスカップ・プレーオフシリーズでいきなり頭角を現したビジェガスだが、09年はその期待とは裏腹に、ケガとスコアメーキングに苦しんだ。
しかし、今年に入って3月のホンダクラシックで久しぶりのPGAツアー優勝。賞金ランクも3位と調子は上々。格闘家並みの強靭(きょうじん)な肉体から繰り出すドライバーショットは平均300ヤード近く飛ばし、また、繊細なタッチのショットも持つ。
マスターズは昨年、初めて予選通過を果たし13位タイで大会を終えた。コースも十分に分かっているため、母国コロンビアに初のメジャータイトルを持ち帰ることができるかに注目したい。
■パドレイグ・ハリントン(アイルランド)
07年に全英オープンを優勝すると、08年には全英連覇、続く全米プロ選手権も優勝とメジャータイトルを一気に獲得した。しかしその後はツアーでの優勝からも遠ざかっている状態だ。
マスターズでは08年に5位タイに入っているが、オーガスタ独特のコースセッティングに苦しんでいる感がある。しかし今大会では、復帰するウッズとの直接対決を制し、メジャータイトルを獲得したいと望んでいるはずだ。