主将の出場停止で長谷部への期待が高まる=ブンデスリーガ第14節プレビュー

ボルフスブルクはホームで下位チームに不覚

CLのCSKAモスクワ戦ではフル出場し、先制点にも絡んだ長谷部 【Getty Images】

 ブンデスリーガ第13節で、下位に沈むニュルンベルクにホーム・フォルクスワーゲンアレナで2−3の敗戦を喫したボルフスブルク。優勝した昨シーズンから、ホームで降格争いをするようなチームに敗れるようなことはまず見られなかっただけに、この敗戦はショッキングだった。
 さらに、両チーム合わせて9枚のイエローカードが飛び交う荒れた試合の中で、主将のジョズエ(ブラジル代表)が次節のブレーメン戦で出場停止となってしまった。9月12日以来のリーグ戦での敗戦は、ボルフスブルクにとって手痛いものとなってしまった。

 25日にアウエーで行われたチャンピオンズリーグ(CL)のCSKAモスクワ戦でも、後半に逆転を許し手痛い敗北。グループ2位は変わらなかったが、CSKAモスクワに勝ち点で並ばれてしまった。12月8日にホームで行われるマンチェスター・ユナイテッド戦に決勝トーナメント進出を懸けることになる。

長谷部のライバルが負傷から復帰

 長谷部は、ニュルンベルク戦でベンチ入りするも出場機会はなかった。長谷部が序盤の負傷から復帰して以来、初めて90分間をベンチで終えた。CL、DFBカップを含む連続試合出場は13試合でストップ。南アフリカ、香港と続いた日本代表の遠征を考慮したのか、あるいは既に4日後のCSKAモスクワ戦でのフル出場を見込んでの休養だったのだろうか。

 トマス・カーレンベリ(元デンマーク代表)は、長谷部に代わって先発。負傷から復帰した第11節での先発時よりはいくらかフィットしている印象だったが、先制点を奪われた直後の後半12分にアシュカン・デジャガと交代。まだフェー監督の信頼は勝ち得ていないのかもしれない。
 FWオバフェミ・マルティンス(ナイジェリア代表)は、1−2とリードされている場面でジョズエに代わって投入された。下がり目で厚くした中盤からのチャンスメークを目指した。

 交代出場したデジャガは攻撃面での大活躍と、試合を決定づけた痛恨のワンプレーという結果だった。
 攻撃面では、交代投入されて2分後に同点ゴール。疲れが目立つニュルンベルクをさらに攻め立て、後半34分にPKを獲得し、グラフィチの同点ゴールを呼んだ。しかし後半ロスタイムに決勝点を狙って前掛かりになったところで裏を取られ、カウンターから決勝点を許してしまった。

 また、長谷部がフル出場したCLのCSKAモスクワ戦では、負傷で10月から離脱していたカリム・ジアニ(アルジェリア代表)が途中出場。得点にはつながらなかったが、シーズン当初は長谷部に代わって先発出場を続けたジアニの復帰で、中盤のポジション争いはさらに激化するだろう。

次節のブレーメン戦では先発出場のチャンスも

 ボルフスブルクは次節、アウエーで2位のブレーメンと対戦する。ブレーメンは、第1節のフランクフルト戦で敗れたものの、それ以降はリーグ戦、ヨーロッパリーグともに無敗を続けている。FWマルコ・マリン、MFメスト・オジル、DFペア・メルテザッカーらドイツ代表を擁し、前節では6−0でフライブルクを一蹴したようにチーム状態は良い。
 FWジェコ、グラフィチが不調に苦しみ、主将ジョズエを出場停止で欠くボルフスブルクは、CSKAモスクワ戦に続くアウエー戦で苦戦が予想される。

 今季唯一、ジョズエを欠いた試合(8月29日アウエーのバイエルン戦)のボルフスブルク中盤は、ズベジャン・ミシモビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)、クリスティアン・ゲントナー(ドイツ代表)の不動のレギュラー2人に加え、デジャガとホナタン・サンターナ(パラグアイ代表)を先発で起用している。ただしサンターナはこの試合以降短い時間での起用にとどまっており、長谷部にも出番が回ってくる可能性がある。

<了>

ブンデスリーガ フジテレビNEXT・ONE放送予定

 CS放送フジテレビNEXT・ONEではドイツ・ブンデスリーガ09−10シーズンの日本人選手出場予定試合など注目のカードを毎節放送中。ご紹介したブレーメン対ボルフスブルクは11月28日(土)深夜の生放送。29日(日)には首位・レバークーゼン対シュツットガルトの試合を生放送でお送りします。詳しい放送スケジュールは番組オフィシャルホームページをご覧ください。
 またサッカー番組放送予定の「特集ページ」もぜひご覧ください。
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