ラモス監督「ポルトガルに勝って歴史を作る」=ビーチサッカーW杯

準々決勝の相手はポルトガル

 UAE(アラブ首長国連邦)・ドバイで開催中のFIFA ビーチサッカーワールドカップ(W杯)。ラモス瑠偉監督率いる日本は11月18日のグループリーグ第3戦、エルサルバドル戦で7−2と快勝し、3戦全勝のグループB1位で決勝トーナメント進出を決めた。20日の準々決勝では、グループA2位のポルトガルと対戦する。
 ポルトガル代表のベルキオールは準々決勝を前に、「日本は個人にスキルがあるし、いいチームだと思う。グループリーグの戦いではベストチームの1つだろう。闘志もある」(FIFA公式ウェブサイト)と警戒しながら、「勝利を信じている」ともコメントしている。

 ポルトガルは地元UAEとの開幕戦で、一度は0−3とリードされながら最終ピリオドに逆転し、7−5で辛くも白星スタートを切った。続くウルグアイ戦では、ウルグアイのGKディエゴをはじめとするディフェンス陣の活躍により、ベルキオールのフリーキックによる1点に押さえ込まれ、1−2で敗戦。グループリーグ最終戦でソロモン諸島に快勝し、最終的にはグループ2位に滑り込んだ。
 だが、豪快なロングシュートやワンタッチパスの連続など高いレベルのプレーをするポルトガルであっても、UAE戦の序盤やウルグアイ戦で見られるように、常に試合を優位に進めているわけではない。ウルグアイ代表のディエゴはポルトガル戦の後、「自分たちのスタイルで試合を進めようとした」と語っている。

 アジア王者の日本は、昨年の前回大会で1−6と圧倒された欧州王者スペインをグループリーグ第1戦で降した。日本はかつての敗戦から学び、今大会では相手の良さを消しながら自分たちの形で点を重ねている。05年大会では、準優勝したポルトガルに日本はグループリーグで0−4と敗れた。だが07年大会で、ポルトガルはスペインにグループリーグで2−4と敗れている。
 日本のビーチサッカー関係者からは、大会開幕前に「こんな代表チームはなかった。何かやってくれる予感がする」という声が上がっていた。それも、ここまでの戦いぶりを見ればうなずける。ビーチサッカーの強豪ポルトガルと欧州王者を破った日本の対決は、どちらに軍配が上がるだろうか。

 以下は、準々決勝・ポルトガル戦前日の監督・選手コメント。

ラモス瑠偉(監督)

「悔いの残らないように力を出し切ってほしい」

 ポルトガルは個人技があり、世界でブラジル・ロシアとともにベスト3に入るチーム。どこからでもゴールを狙える。マジェールのほか、3〜4人要注意選手がいる。しかし、われわれは全力でいく。恐れることはない。
(負傷していた山内悠誠が第2戦で途中出場したが)コートジボワールが(山内を)恐れていたし、キープもアシストもしてくれた。流れが日本にきた。ほかの選手も何かしら(けがは)あるが、いつものようにやらせる。勝って歴史を作る。悔いの残らないように力を出し切ってほしい。

前園真聖

「一丸となって勝ちにいきたい」

 この厳しい中(12日間で8試合)で戦っていくのがビーチなので、体力的な部分もだが、精神的な戦いも強いられる。(いよいよ準々決勝)今まで通り、負ければ終わりだし、チームがひとつになれば今まで以上に頑張れるし、一丸となって勝ちにいきたい。
(第2戦でW杯初ゴール)今までゴールにこだわっていたわけではないが、どんなプレーでもチームに貢献したいという気持ちだったので、すごく自信にはなったと思う。ポルトガルは遠征に行って対戦したチーム。完成されているという印象。要所にスキを与えないように、核となる選手を抑えたい。

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