長谷部と小野、チームで鍵を握る2人=ブンデスリーガ第11節プレビュー

長谷部、31日のマインツ戦でフル出場なるか

上位進出のためにも長谷部のさらなる活躍が期待される 【(C)Getty Images/アフロ】

 ボルフスブルクの長谷部誠は今季、右ひざの負傷で開幕4試合を棒に振った。だが、9月12日のレバークーゼン戦で復帰すると、チャンピオンズリーグ(CL)や日本代表戦などをこなす過密スケジュールの中、フル出場こそ1試合だけだが、リーグ戦、CL、カップ戦を含めたすべての試合で連続出場を続けている。
 10月18日のメンヘングラッドバッハ戦では後半23分まで出場し、続く21日のCLのベシクタシュ戦でも後半22分までプレー。前節のヘルタ・ベルリン戦では、後半9分から途中出場を果たした。アルミン・フェー監督は長谷部の体調を考慮しながら出場時間を調整しているようで、31日のマインツ戦では、久々にベストの状態での長谷部のプレーが期待される。

 ボルフスブルクは開幕前、指揮官がフェリックス・マガト監督(現シャルケ04)からフェー監督になり、志向するプレースタイルもシンプルなサッカーからパスサッカーへと転換した。その影響もあり、シーズン序盤に長谷部が欠場した試合では、中盤での守備がなかなか安定しない時間帯があり、ボール奪取後の攻め上がりもどこか詰まった感じを抱かせた。
 長谷部自身もこの変調に悩んでいるようだが、彼がプレーし始めてからはそういった混乱が収まり、チームとしての機能が上がっているようにも見える。

 長谷部は自身の出来を「まだまだ」と話しているものの、“長谷部不在”で開幕スタートダッシュに失敗した昨季王者は、日本代表MFの価値をあらためて認識しているようだ。とはいえ、ボルフスブルクの順位はいまだ7位。週末の第11節では、勝ち点17で並ぶ8位マインツに勝利して、本格的に上位追撃体制に入りたいところだ。

同僚のジェコ、ミシモビッチにも注目

 マインツ戦では、長谷部の同僚であるFWエディン・ジェコ、MFズベズダン・ミシモビッチの活躍にも期待したい。このボスニア・ヘルツェゴビナ代表コンビがボルフスブルクの屋台骨であることは確かだ。
 ボスニア代表は11月14日と18日に行われる2010年ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会欧州予選のプレーオフで、強豪ポルトガル代表と対戦する。W杯本大会出場を懸けた重要な試合に向けて、彼らも好調を維持したいところだろう。

エディン・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)

 ミランほかビッグクラブへの移籍のうわさが絶えない193センチの大型FW。2009年のバロンドール(世界年間最優秀選手賞)候補30人の1人としてノミネートされた。昨シーズンは同僚のブラジル人FWグラフィテと熾烈(しれつ)な得点王争いを繰り広げた(最終的には26ゴールの2位)。今季も第10節終了時点で、得点ランキング首位に1ゴール差の5得点を挙げている。欧州予選のプレーオフでは、ポルトガル代表のカルロス・ケイロス監督が最も警戒するストライカーだ。

スベズダン・ミシモビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)

 昨シーズンに20アシストを記録した司令塔。強力なミドルシュートが武器で、高い技術でほかの選手を生かすプレーができるチームの「頭脳」だ。リーグ王者として臨んだ今シーズンの開幕戦では、チームのオープニングゴールを決めた。代表では主将を務める。

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