金網に挑む桜庭「お客さんがスカッとする試合を」=10.25DREAM

北浦勝広

連続出場の桜庭が大阪でも宣言どおり“ファンをスカッとさせる”快勝を見せるか 【北浦勝広】

 10月25日に大阪市中央区の大阪城ホールで開催される総合格闘技「DREAM.12」の前々日個別会見が23日、大阪市内のホテルで行われた。会見には10.6「DREAM.11」から連続出場となる桜庭和志をはじめ、2006年Dynamite!!以来の総合リングとなるケンドー・カシンこと石澤常光などが出席。それぞれ2日後の試合へ向けた意気込みを語った。
 今回はケージ(金網)が初めて採用される。これまでのリングでは体感できなかった戦いが、繰り広げられるはず。出場選手もそこは承知済みだが、対応はまちまち。策を練った選手と、気にしないと語る選手。どちらに軍配があがるかも注目だ。

 また、この会見で追加対戦カードが笹原圭一DREAMイベントプロデューサーから発表され、DREAMヘビー級ワンマッチとして、アリスター・オーフレイムとジェームス・トンプソンが激突。会見でトンプソンは「すごい相手と試合ができ、モチベーションは上がっている」と意気込みを口にした。

 最後に笹原イベントプロデューサーから心配なニュースも。ユン・ドンシクと戦うはずだったパウロ・フィリオとの連絡がつかない、という。「木曜に来日予定だったのが、まだ来ていないのか。全く連絡がつかないんです。マネージャーも連絡がつかない、と。非常に心配しています」と顔を曇らせた。

大みそかは「別に……。面倒臭いので、いいです」

大みそかに対しては乗り気なし? 【北浦勝広】

 今月6日のDREAM11に出場したばかり。桜庭はわずか3週間ほどで大阪のリングにあがる。
 19日の会見では激怒しているように見せかけ、ダチョウ倶楽部の上島竜平のギャグを披露した。今回の会見でも「まだ(出場は)決めていませんよ」とドッキリ発言。しかし、もちろんこれもポーズ。対戦するゼルグ“弁慶”ガレシックの印象を「大きくて、いい意味でうるさい選手。いい選手ですね」と相手を持ち上げる。
 試合のポイントは「リングと違って金網ですから。どこでやるかがポイントになるでしょう。金網際だったり、真ん中だったり」と、すでに頭の中ではシュミレーションできている様子。ファンには「大阪だから、東京だからではなく、いい試合を観せたいですね。お客さんが観てて、スカッとする試合ができればいい」とキッパリ語った。

 この試合に勝つことによって、ベルト獲りも視野に入ってくるが……。「ベルトにはあまり興味がないです。大みそか? 別に……。面倒臭いので、いいです」と欲はない。ベルトよりもワンマッチで、自身の闘いの美学を追求していくのか。桜庭の進化はまだまだ続きそうだ。

マスクで登場の石澤「心境? いいワケがないでしょ!」

石澤は「DREAMはお金のないPRIDE」と痛烈ジョーク 【北浦勝広】

 直前まで対戦カードが決まらなかった苛立ちか、石澤は「心境? いいワケがないでしょ。直前まで決まらなかったんだから」と怒りを通り越し、呆れたような笑いを見せる。「誰かGMに聞いてくださいよ」とも。
 それでも気を取り直し(?)、記者からの質問が飛ぶと、ジョークを交えながら、石澤ワールドへ引き込んでいく。DREAMの印象を問われると、「お金のないPRIDE」と痛烈コメントで笑わせた。

 対戦する柴田勝頼に対しては「体が大きくなったなあ、と」と、あまり興味がなさそう。今回はケージでの試合になるが、「やりにくさ? どうでしょうか。リングに上がってみないと分からない」と煙に巻く。久しぶりの総合での試合になるが、「余計なお世話です」と一笑に付し、最近は「朝起きて、朝ご飯食べて、昼ご飯食べて、夜ご飯食べてます」と、最後まで核心の答えは胸にしまったまま。ただファンに対しては「いい試合を観せたい」と声に力を込めた。

アリスター戦へ「目標は何か食べたい(笑)」と余裕トンプソン

トンプソンがDREAM初参戦、アリスターと超ド級ファイトを見せる 【北浦勝広】

 アリスターという大きな存在に挑戦することになったDREAM初参戦のトンプソン。しかもギリギリの時間で。しかし、そんなことは全く意に介していない。
 「大きなDREAMという大会に出場が決まって、ワクワクしている。それと久しぶりに日本で戦えるのが嬉しい」と笑顔を見せる。対戦相手は実績十分のアリスター。「試合を観ていても、どんどん強くなっている。素晴らしいヘビー級の選手になったと思う。オールラウンドな選手なので、厳しい戦いになるだろう」と冷静に分析。さらに「いつもは100パーセントの戦いをしているが、今回は110パーセントの力を出したい」と警戒する。
 それでも目標を聞かれると、「お腹がすいたので、何か食べたい(笑)」と笑わせる余裕を見せた。もちろん試合に対するモチベーションは上がっているそうで、「(アリスターと戦え)今回は大きなチャレンジだから。まずは勝つこと。そして日本のファンにいい試合を観てもらいたい」と好ファイトを誓った。

 対するアリスターは「出場が決まってワクワクしている」とニヤリ。「1週間前にオランダ・アムステルダムでMMAの試合があった。非常にイージーな試合で、1分30秒でKOした。万全の体調であることを証明できた」と臨戦態勢であることを強調。対戦するトンプソンについても「PRIDE時代から知っている。ナイスガイだね」というが、試合は「ケージは経験があるし、とても楽しみ。自分はK−1にも出ているので、打撃で勝ちたい」と自信たっぷりだ。

 笹原プロデューサーは「スーパーヘビー級同士の対決。ケージが壊れるような激しい試合をしてもらいたい。またアリスター選手は12月のK−1、大晦日に向けて、派手な試合をして大きな花火を打ち上げてもらいたい」と期待を口にした。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント