米国陸連の長距離強化プロジェクトとは?
ニューヨークシティマラソンがマラソン初挑戦となったカラ・ガウチャー。3位という好成績を残した 【Getty Images】
ガウチャー、ニューヨークで初マラソン
スタート時の気温が4度、また強い風に悩まされ、選手たちは序盤から苦しんだ。そんな中、風よけの「貧乏くじ」を引いたのは、“フロントランナー”の異名を持つラドクリフ。「ポーラに悪いなと思ったけど、前に出るつもりはなかった」とガウチャーはラドクリフをぴったりとマーク。
ニューヨークは、ほかのメジャーなマラソンと比べ、2分30秒から3分程度記録が悪く、「難関コース」と呼ばれている。特に30キロからのダラダラと続くアップダウンは『The Wall(壁)』とも呼ばれ、選手たちを苦しめる。これが3回目のニューヨークとなるラドクリフは、後半に備えて前半抑え目に入り、ハーフの通過は1時間13分23秒で通過した。
レースが動いたのは、やはり30キロだった。「後半ペースアップする走りを目指した」と言うラドクリフがペースを上げると、集団は縦に長くなり、35キロで独走状態に。後半ハーフを1時間10分33秒で、前半よりもマイナス3分で走り切ったラドクリフが2時間23分56秒で連覇のV。初マラソンのガウチャーは、最初のゆさぶりで脱落し、一時は5位まで落ちたが、その後、持ち前の粘りを見せ2時間25分53秒で3位に食い込んだ。