フィンランド代表バクスター監督「日本は動きが早く、パスもうまかった」=試合後会見

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日本は動きが早く、パスもうまかった

 もともとこの試合に関しては、相手のポゼッションが多い一方的な試合になると思っていた。こちらとしては組織的にコンパクトに守備を固めて、チャンスがあったら、それをしっかり攻撃に移していこうということで試合に臨んだ。最初の15分間、日本はピッチの半分でプレーしていて、それほどの問題はなかった。

 だが、残念ながら2つのゴールを奪われてしまった。それはわれわれの悪いプレーによって生まれてしまったものだった。つまり、前半われわれはサッカーをしていたが、簡単にゴールを奪われてしまったということ。そして0−2、0−3になってしまうと、試合の流れとして越えなければならない山がどんどん高くなってしまう。だが、ハーフタイムの時に「後半は勝っていこう。そしていいプレーしよう」と選手たちに伝えた。
 ところがまた2点を奪われ、これもまた「ああいうところから奪われていけない」という典型的な失点となってしまった。もちろん、日本は動きが早く、パスもうまかった。それでも、われわれは簡単に失点を許しすぎた。

 ただし、自分なりに満足した部分もある。それは18番のプッキ、20番のポロカラがそうだ。この2人は良いプレーをしたと思っている。選手たちはがっかりしているが、良い経験はできたと思う。

――約2カ月後に(ワールドカップ予選の)ウェールズ戦があるが、新たに加える選手は見つかったか?

 代表定着へ駒を1つ進めたのはプッキとポロカラだ。彼らはこうした国際試合でプレーしたことで経験を積むことができた。だからといって、今回の試合で確実に次に選ばれるかどうかは分からない。ただ、われわれのチームにはストライカーが必要で、その意味でプッキはいいプレーをしたと思う。3つのシュートチャンスは(ゴールにならず)もったいなかったが、われわれのチームにユニークな個性を加えてくれる。ポロカラも試合を通じていいプレーをしていたので、この2人は代表に一歩近づいたと思う。

――今日の日本を見て、新しい発見はあったか?

 日本は試合をコントロールしていたと思う。もちろん、われわれは日本に意識的にポゼッションをさせるようにしていたが、ボールを保有していることの方が、ボールを速く動かすモビリティーよりも重要視していたように感じる。われわれのディフェンスはオーストラリアと同じスタイルで、早く動くわけではない。簡単に裏を突こうとするとかえって危険だ。われわれはもう少し日本代表に対しては注意すべき点もあったが、岡田監督の狙いはしっかり達成できたと思う。

――日本のサイドの動きをどう見ていたか?

 試合前から、今日はオープンスペースがたくさんできる、つまり日本の選手は固まるのではなく、散らばってスペースが空くのではないかと予想していた。日本のDFもすぐにサイドに行ったので、スペースがたくさん生まれたのは事実で、われわれの選手もよく対応していたと思う。あのようにオープンになると、逆にリスクとしてカウンターを受けやすくなる。しかしわれわれのクロスに対して、日本のセンターバックは非常によく注意していた。われわれにも確かにチャンスはあったので、そこはオーストラリア戦に向けて岡田監督は注意していくのだと思う。

 最後に、日本サッカー協会と、皆さんのおもてなしに感謝する。岡田監督にも選手の皆さんにも感謝したい。来週のオーストラリア戦での幸運を祈る。それから、ゴール裏にヴィッセル神戸のサポーターの皆さんが声援を送ってくれて、仲間がいることを感じた。これにも感謝している。

<了>
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