石井慧、総合格闘技転向を正式表明=ゴング格闘技発

ゴング格闘技

大阪市内で開かれた祝勝会で、金メダルをフォークにぶら下げて披露する石井慧選手 【共同】

 北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧が3日、大阪市内のホテルで行われた会見で総合格闘技転向を発表した。
 10月初旬の転向報道からおよそ1カ月──。会見の席で石井はこれまで正式発表を控えていた理由について「もうちょっと早くしたかったが後援会や応援してくれた人たちに直接言いたかった。だから今日まで延ばそうと思いました」と心境を告白した。

 現在の国内総合格闘技界ではDREAMと戦極の2ブランドが大規模イベントを継続して開催しているが、石井の契約団体は未定で「親や関係者と相談して決めます」とのことで、米総合格闘技のUFC参戦も視野に入れているという。
 契約先と同じく、デビュー戦時期についても慎重に機をうかがう意向で「中途半端にやって勝てるほど甘い世界ではありません。しっかり下積みをしてMMA(ミックスドマーシャルアーツ=総合格闘技の意)で勝てる準備をしていきたい」とあせらずに万全を期す考えを示した。

 また、大みそかには石井の参戦もうわさされる格闘技イベント「Dynamite!!」の開催が決まっているが、石井はこれについて触れず、大みそかの予定は「恒例の初詣に行こうと思います」と話すのみにとどめていた。

 以下、会見での一問一答。

契約先未定「親や関係者と相談して決めます」

 今日11月3日をもちまして総合格闘技に転向してプロとしてやっていきます。なぜプロに行ったかは後ろの本(語録本「石井訓」)に書いてあります。目標である60億分の1を目指していきます。
 こうしてスーツを着ていますが、心はモビルスーツを着ているつもりです。

──格闘家転向を決意するまでの経緯は?

 以前から決めていた。オリンピックで勝とうが負けようが総合に行こうと決めていた。
 自分は1番強くなりたいという価値観の中で、賛否両論があったと思うが総合が1番強いと思っているので、総合へ行きたいと思った。

──先生らにに相談は?

 山内(直人)先生、斉藤(仁)先生らに「どうしたらいいでしょうか」とはまったく聞かなかった。自分で決めました。

──総合格闘技転向を決めたのは五輪後?

 9月の中旬くらいですかね。

──柔道をやめた心境は?

 未練というか、ちょっとさみしい思いはありました。ただ、山下(泰裕)先生からいただいた言葉で区切りは付けられた。その言葉で「がんばろう、やるしかない」と思った。

──「その言葉」とは?

 それは胸の中にしまっておきたいのでちょっと話せません。

──団体との契約状況は?

 これから所属するところは親や関係者と相談して決めます。まだ全然決まっていません。

──今後のスケジュールは?

 中途半端にやって勝てるほど甘い世界ではありません。しっかり下積みをしてMMAで勝てる準備をしていきたい。MMAに失礼のないように戦いたい。

──総合格闘技のトレーニングはどこで?

 総合格闘技は素人なので、いろいろ見て考えたいです。

「1度の人生なので悔いのないように」

──尊敬している選手は?

 尊敬しているのはヒクソン・グレイシー選手です。ハワイのBJペン選手の映像とかもよく見ます。

──誰と戦いたい?

 周りをいろいろ見て考えたいです。

──いきなり総合格闘技ルールに挑むのか、グラップリングルールなどを経験するのか

 僕は総合格闘技に転向しました。なので総合格闘技以外考えていません。

──海外で練習をしたい?

 特に決まっていません。

──10月5日の報道から早いスピードでの発表となったが、思いどおりか? それとも不本意か

 自分はどっちに行くか分からない態度で迷惑を掛けていたと思う。もうちょっと早くしたかったが後援会や応援してくれた人たちに直接(プロ格闘家転向を)言いたかった。だから今日まで延ばそうと思いました。

──60億分の1になる自信は?

 自分は素人なので成功するための努力をしたい。成功したいという思いはすごく強い。

──MMAには打撃があり、時には流血もあるが

 怖いけどたった1度の人生なので悔いのないようにやりたい。

──天皇陛下には次の五輪を目指さない旨を伝えていました?

 天皇陛下にうそをつくことができませんでした。マイクで(音声を)拾われていることは知りませんでした。事実を伝えなければならないと思いました。

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