13位の尾方「初めでペースに乗れなかったのがすべて」=男子マラソン

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男子マラソン 13位でゴールし、硬い表情の尾方剛=国家体育場 【共同】

 北京五輪の陸上は24日、最終種目の男子マラソンが行われ、尾方剛(中国電力)が2時間13分26秒で13位となった。佐藤敦之(中国電力)は完走した中では最下位の76位に終わった。
 サムエル・ワンジル(ケニア)が五輪新記録の2時間06分32秒で金メダルを獲得した。

 <以下、試合後の選手コメント>

尾方「集団のペースに乗れなかった」

 ペースが速いなという気がして、いずれ落ち着くかなと思ったんですよね。ただ先頭の動きだけ確認しておけば逃がすことはないと思って、集中して走っていたんですが。中途半端な位置にいてしまって、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)した面はありました。後ろの遅い連中にペースを合わせ過ぎてしまって、上がり切れなかったかなと思います。バルディニ(イタリア/12位)と行けばもっと良かったんですけど。バルディニに追いついて、一緒に行けば入賞圏内までは上がれるかなと思って走りました。25、6キロくらいですかね、バルディニに追いついたのが。

 初めの5キロとか10キロあたりまでは涼しかったんですが、太陽が出てから急に温度が上がって……。でもその中で(ワンジルが)2時間6分で走っているので、まあそれは関係ないと思います。気温に関しては、高かったから走れなかったということはないです。ただ、集団のペースに乗れなかったというのはあります。引っ張ってもらえなかったというのが、すべてだと思います。

 最後はへばったやつらを抜いてったという感じです。初めから勝負するつもりだったので、初めでペースに乗れなかったのがすべてですね。(6位の)ロスリン(スイス)くらいでは走れるかなと思ったんですが。(先頭集団にはつけなかった?)つこうと思ったんですけど、集団が多くて位置取りが悪かったですね。(去年の大阪での世界選手権とは違う?)違う感じですね。そんなに湿気はないんですけど、からっとしているけど結構暑く感じるというか。でもみんなそれは一緒なんで。

佐藤「調子が上がり切らなかった」

 ちょっときつかったですね。ちょっと調子が上がり切らずというところで大会を迎えたので。なかなか上がってこない状況で。ハーフの後は良かったんですけど、7月に入って40キロ走も数回積んでいるので。8月に入ってスピード練習したときに、動かない状況で厳しいなと。

 とりあえず流れに乗っていこうと思ったんですけど、思ったよりレースのペースが速かったのでついていけませんでした。とりあえずはどんなことがあっても完走しようというのだけは思って走りました。(ゴールしてお辞儀をしていたが)今までお世話になった方々に感謝と、初めての舞台だったので走り切れたということでありがとうという。沿道の方が中国人も後ろを走っていたのに応援していただいて、すごくありがたく感じました。

 悔しいですけど、これが今の現実なんだなと、76番ですか。それが今の自分の力なので、ここからスタートするしかないと思います。これからもちゃんと走らないとプラスにならないと思うので、北京オリンピックに出て良かったと思える結果を出していきたいです。

(優勝したワンジルについて)すごいですね。夏のレースで普通の冬のタイムと変わらずに走り切るというのは、相当強いんだなと思います。今までの練習とか力じゃ到底かなわないなと。

ワンジル「3回目のマラソンで金メダルはすごい」

8月24日、北京五輪の男子マラソンで、ケニアのワンジルが2時間06分32秒の五輪新記録で優勝 【Photo:ロイター】

(すべて日本語で)3回目のマラソンで金メダルはすごいです。自分はあまり長いところからラストスパートかけないので、36キロからかけました。まだ少し余裕はありました。でも最後は結構いっぱいいっぱいでしたけど。自分は(ペースが)遅いとあまりよくない、いつもハイペースでやっているので、だから今日はずっと引っ張ろうと考えていました。そうすれば自分がそのペースでずっといけるから。

(ケニアで初の金メダルだが)これはケニアですごいことになると思います。初めてだから。自分は日本のこと好きです。(前所属のトヨタ自動車九州の監督の)森下(広一)さんからは(1992年)バルセロナオリンピック2番だったので、「サムに優勝してほしい」って言ってたから、自分もずっとそのことを考えてました。走るときはタイムのことは考えてなかったです。優勝することだけ。でも暑いのにこのタイムはすごいです。(世界新記録を目指したい?)できれば(2時間)3分台出したいです。マラソンはいつも35キロから始まるから、いつも35キロからと考えています。

<了>
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