桑木志帆が首位キープ パターネックにも注目

チーム・協会

【Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images】

 JLPGAツアー2024シーズン最終戦『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金3,000万円)大会第2日が11月22日、宮崎県宮崎市・宮崎カントリークラブ(6,497ヤード/パー72)で行われた。この日も桑木志帆が好調をアピール。通算9アンダーとスコアを伸ばした。3打差の通算6アンダー、2位は竹田麗央。通算5アンダー、3位タイで小祝さくら、鈴木愛、山下美夢有が追う。
(天候:晴れ 気温:19.5℃ 風速:2.0m/s)
《グリーン=スティンプ:9 1/3フィート コンパクション:23mm》

 唯一無二のパターを手に入れ、桑木志帆は第1日から首位を快走。今大会、グリーン攻略を狙って投入したスーパーウェポンが、いい仕事をした。「世界で1本だけです」と、うれしそう。ネックには名前がピンクで刻印された、PINGのPLD Anser2だ。従来からロフトを0.5度ねかせ、4度に変更された。しかも、ヘッドはブロンズ色のパティーナ仕上げ。経年、環境などで色彩の変化が出て、パターを育てる楽しみもある。

 「打ち急ぐクセが出ないように、細心の注意を払い、最適のリズムでストロークしている」といい、「ボールが勝手に転がっている感じがします。名前を入れたのは、カメラを向けられた時、おやっ-と注目されたらうれしい」と、説明を加えた。

 序盤からバーディーチャンスを確実にモノにした。2、5番は2メートルをカップイン。コメント通りにボールの回転が素晴らしい。吸い込まれるようだ。それだけに、パー5・9番を悔やんだ。残り240ヤードの第2打で2オンに成功。3メートルのイーグルトライは、「入った、と思ったけど…」。もし、これが決まっていれば、年間イーグル数が14となって、JLPGAツアーの新記録だった。お楽しみは、週末へ持ち越しに。

【JLPGA】

 一方、5バーディー、2ボギーの内容だったが、自己採点は「80点」とした。いつも厳しく点をつける。オヤッという感じだったが、その理由を解説。「6番は、第1打がミスショットでした。ダブルボギーでも仕方がない状況です。それでも、第3打をグリーン右カラーに運んで、12メートルから2パットのボギーで抑えた。ボギー、ダブルボギーでは1ストローク違う。特に今大会はそれが大きいと思った」と話した。

 同時に第3日へ向け、より気持ちを引き締めている。「あすは風が強くなる予報です。すごく状況が難しくなるでしょう。コースの難度が高くなる。無理をしないプレーが求められるかもしれない。とにかく、逆噴射だけはイヤですから」。冷静で落ち着き払った態度は、経験の賜物だろう。

 ツアーで活躍中だが、倉敷芸術科学大学・生命科学部の健康科学科に在学中。「体の科学、骨格や筋肉の勉強、英語も結構、大変です。そういえば、ヨガの講義も…。勉強を途中で投げ出すようなことはしない。絶対、卒業します」と宣言した。

 ダイナミックなプレーとともに、好感度がまた上がる。
(青木 政司)

【Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images】

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