イチローの打席で浮かんだ福留不振の仮説 小グマのつぶやき from シカゴ vol.22
福留が陥っている悪循環とは
ストライクゾーンのばらつきに苦戦しているかのような福留 【Getty Images/AFLO】
福留のような、ボール球に手を出さずに失投を待つタイプにとって、球審の判定は打撃に大きな影響をおよぼすだろう。ボールと思って見送った球をストライクと判定される。「そこで手を出したら打撃が壊れる」と思っても、2ストライクと追い込まれれば、きわどい球に手を出さざるを得ない。結果、フォームをくずすという悪循環にはまり、なかなかスランプを抜けることができないように見える。
ばらつきのあるストライクゾーンに対応できるか
さらに、地元記者の間では、今メジャーの審判が夏休みを取っている間マイナーの審判がメジャーを経験するために上がってくるケースを例に挙げ、それがやはり、ストライクゾーンを一定させない、審判によってばらつきが出てしまう要因となりうるという意見も出ている。
もちろん、これはあくまでも仮説にすぎない。本人は直接的な要因を決して口に出さないし、「いい当たりがヒットにならないときもある」と、けむに巻くことも多い。ただ、この不振を乗り越えないと、「フークードーメー」の合唱がブーイングに変わってしまう日も遠くない。そして、そのブーイングすら聞けない状況に追いやられる可能性もある。
プレーオフ、そして100年ぶりのワールドチャンピオンに向けて首位を走り続けるカブスの中で、苦悶(くもん)の表情を浮かべる「背番号1」の姿を見たくはないが。
<了>