決戦前日! 青木真也が大阪にちなんだスパッツと新技を用意=DREAM.5
そのなかで一際注目を集めたのは、ライト級GPに出場する青木真也。対戦のカード発表とともに司会者が青木を呼び込むと、なんと厳かな会見の舞台に江頭2:50ばりのスパッツ一枚で登場したのである。度肝を抜かれた報道陣をヨソに、青木は何食わぬ顔でカメラマンの前でポージング。「ロングスパッツがボクの正装なんで、他の人がスーツを着てくるようにボクもスパッツで出社しました」と、大事な試合を明日に控え、一張羅で気合が入っていることをアピールした。
また、前日19日の会見で全9試合と発表された今大会だが、山本“KID”徳郁欠場の穴を埋めるべく、“盗撮犯逮捕”で一躍時の人となったアンディ・オロゴンの緊急参戦が決定。7月17日の「DEEP M−1チャレンジ」で試合したばかりの中村大介と、総合ルールで対戦することが発表された。
宇野、青木のスパッツ姿に「自分に似合うものを知っている人はオシャレ」
二つの新技に関しては「何絡みとか言うとバレちゃうんで、ボクのフィールドに入ってこないでください(笑)」と煙に巻き、残念ながら一切のヒントはなし。とはいえ、これまで何度もエキセントリックな動きを披露している青木だけに、今回も総合の概念を覆すような新技が飛び出す可能性は高そうだ。
そんな優勝に向けひた走る青木に対し、準決勝で顔を合わせる宇野薫も、いつもと変わらぬ柔和な表情で報道陣に対応。青木のスパッツ一丁姿についての質問にも「自分に似合うものを知っている人はオシャレだと思うので、いいと思います」と話し、笑いを誘った。
これまで二人三脚で歩んできた守山竜介代表が不慮の事故で逝去されたことを受け、マイナス面を指摘されることもある宇野だが、それに関しては「いつも通りやるだけです」と、不安説を一蹴。また「ボクはUWFのファンで、大阪城ホールという会場は前田日明さんと船木誠勝さんが試合をした場所なんです。ボクの中では、その試合はベストバウトなので、そんな場所で試合ができることに感謝しています。あの試合を超えるような試合がしたいですね」と、憧れの先輩を超えるような試合を見せることも誓っていた。
それ以外でも会見の最後に「J.Z.カルバンの分まで、という気持ちも少しあります。彼が負けたのは残念だったので」とコメント。カルバンの敵討ちという気持ちも胸に、宇野がHERO‘S代表として青木真也の前に立ちはだかる。
川尻がベルト取りを猛烈アピール、KIDの代替選手はプロシューターに
「いよいよ来たかという感じです。今年30歳になって決勝戦が30戦目になるんで、絶対に決勝に行って相手をぶっ倒したいと思います。きっと歴史的な夜になると思うので、みなさんで楽しみましょう」
川尻にはベルトに対する特別な思いがある。修斗時代、世界ウェルター級王座を獲得するも、初防衛戦でヨアキム・ハンセンのローブローを受け、わずか8秒で試合が終了。二度目の防衛戦もPRIDEでのギルバート・メレンデス戦で負傷したため、試合をすることなくタイトルの返上を余儀なくされている(防衛期限内に防衛戦を消化することができないため)。連続で悪夢を経験しているだけに「修斗で何もチャンピオンらしいことができなかったので、もう一度DREAMでベルトを取って、一番になって応援してくれる人にありがとうと言いたい」と川尻。「俺ほどベルトを欲しがっている選手はいない。これがラストチャンスだと思っています」と、悲壮な覚悟でGPに臨むことを宣言した。
もちろん対するアルバレスも「他の3人は過去に栄光の日々があった。でも私はまだこの世界では新米なので、栄光をつかんだことがない」とコメント。他の3選手が修斗の歴代王者であることを例に出しつつ、「自分が一番ハングリー。気持ちの面では負けない」と、初の栄冠をつかむことを公約した。
なお山本“KID”徳郁の欠場で宙に浮いていたジョセフ・ベナビデスの相手が、修斗環太平洋フェザー級8位のKODOに決定。レスリングベースでアグレッシブさには定評のある選手だけに、初の大舞台でも大いに期待できそうだ。以下はKODOのプロフィール。
■KODO(コドー)
本名・小堂準也。1983年3月24日、福井県出身。シューティングジム神戸所属。2006年、西日本アマチュア修斗選手権フェザー級優勝。全日本選手権を待たずにプロ昇格が認められる。プロデビュー後も快進撃を続け、無敗のままクラスAに昇格。関係者からの評価も高い関西のニューカマー。プロ修斗戦績=7戦4勝(2KO)1敗2分
まさかの前々日オファー「試合のパンツ? これから買いに行きます」
笹原圭一DREAMイベントプロデューサーによれば「地上波放送の中で数字を見込めるKID選手が欠場してしまった。そんなとき、出てきたアイデアが盗撮犯を捕まえたアンディだった」とのことで、包み隠すことなく視聴率対策であることをカミングアウト。「総合の練習? まったくしてません。まったく自信ありません」というアンディをヨソに、中村との“異種格闘技戦”に期待を寄せていた。
「オファーが昨日なんでパニくってます。男として受けた以上はいい試合をしたいと思いますが、いろんな意味で不安です。とりあえず思い切りケンカしに行きます」
総合の試合は2006年大晦日の金子賢戦以来となるだけに、アンディは最後の最後まで場違いであることを強調。会見終了後は「試合のパンツ? これからスポーツショップに買いに行きます(苦笑)。7時で閉店なので早く行かないと」と、“総合素人”であることを証明するように足早に会見場を去っていった。
「DREAM.5 ライト級グランプリ2008 決勝戦」
【全対戦カード】
<第10試合 ライト級トーナメント決勝 1R10分・2R5分>
準決勝の勝者
準決勝の勝者
<第9試合 ヘビー級 ワンマッチ>
マーク・ハント(オシアナスーパーファイタージム)
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
<第8試合 ミドル級 ワンマッチ>
秋山成勲(フリー)
柴田勝頼(ARMS)
<第7試合 フェザー級 ワンマッチ>
所 英男(チームゼスト)
山崎 剛(GRABAKA)
<第6試合 ウェルター級 ワンマッチ>
宮澤元樹(和術慧舟會東京本部)
弘中邦佳(Academia AZ)
<第5試合 フェザー級 ワンマッチ>
ジョセフ・ベナビデス(アルティメット・フィットネスジム)
KODO(シューティングジム神戸)
<第4試合 ライト級トーナメント リザーブマッチ>
ヨアキム・ハンセン(フロントライン・アカデミー)
ブラックマンバ(フリー)
<第3試合 ライト級トーナメント準決勝 1R10分・2R5分>
エディ・アルバレス(エリートXC/ファイト・ファクトリー)
川尻達也(T−BLOOD)
<第2試合 ライト級トーナメント準決勝 1R10分・2R5分>
青木真也(パラエストラ東京)
宇野 薫(和術慧舟會東京本部)
<第1試合 特別ルール 5分2R>
アンディ・オロゴン(チーム オロゴン)
中村大介(U−FILE CAMP)
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