横浜F・マリノス木村新監督「自信を取り戻してあげたい」
まずは自分のためにやれ
横浜F・マリノス復活を誓う齋藤正治代表取締役(左)、木村浩吉新監督(中央)、松本喜美男(統括本部長) 【スポーツナビ】
木村 まず選手に話したのは、プロである以上、監督交代は諸外国であればもっと(日常)茶飯事であると。Jリーグがプロとしてどれだけ認められているか分からないが、諸外国であればすでに代えているのではないかなと。
選手個人は「誰々のため」と言います。クラブのためとか、チームのためとか、監督のためとか。そうではないだろう、まずは自分のためにやれと。自分のために、まずチームの中で競争し、レギュラーポジションを獲っていくことが最大のポイントだと。各個人が活躍することが、チームのため、クラブのためになっていくのではないかということで、まずはチームの中でもう一度競争してくれという話をしました。
それから、明日調整して明後日に神戸戦を迎えるわけですが、本当に1日しかありません。今日はリカバーということで、軽いジョギング、ストレッチしかしていません。明日も試合前日なので、大きな修正は難しいと思います。紅白戦もやらないつもりです。その中で、雰囲気と2、3、技術的なことを変えるだけで、がらっと変わりますので。中1日しかありませんが、そこで修正できたらと。あとは試合前のミーティングで、多少の戦術の話はしていきたいと思います。
――外国人選手も含めた補強は考えているか?
木村 先ほど、ウチの選手1人1人はほかのチームに劣らないという話をしました。当面は時間はないんですが、チーム内のごたごたを取り除きたいので、これも新チーム統括本部長と相談ですが、今のところは(補強は)考えていません。
――結果以外に、サポーターに対して「こういうサッカー見せたい」というイメージはあるか
木村 攻撃サッカーとか、守備的なサッカーとか、カウンターサッカーとか、記者の皆さんはいろいろお書きになりますが、オーソドックスにチーム状況が良ければ攻撃的なサッカーになるだろうし、逆にアウエーで格上か同等の相手であれば乱打戦になるだろうし、それは目指すサッカーというより、その場に応じてというか。ただ、相手に合わせてサッカーをすることはしたくない。明後日の神戸も多少はビデオを見ましたが、相手がこうだからウチはこうするというリアクション的なものではなくて――何回も言いますが、ウチの選手は質が高いと僕は思っています。なので、自分のチームをまずは立て直して、対戦相手によっては攻撃的だったり守備的だったりしますけど、オーソドックスにやっていきたいと思います。
――成績として具体的な目標はあるか
木村 先ほど「ひとつずつ」と言いましたが、ひとつ勝てばかなり上に行けるんですね。具体的に何位というのは目指していない。勝っていくことで「何位になってしまった」ということですね。もちろん、やるからには優勝を目指したいですし。「そんなこと言っている場合か」と言われるかもしれませんが、まずはこの地位(16位)を脱して、勝ち点を重ねることで上位を目指したいと思っています。
<了>