仏代表の未来を担うベンゼマ「きっと、できると信じている」=ユーロ直前インタビュー

ポジションは日々の努力により、毎回勝ち取るもの

――あなたが定期的にフランス代表に招集されるようになって、もう1年以上になります。いまや自分の場所を確保したと思いますか

 僕が代表入りするか否かは、これまでも、そしていつも、リヨンでの活躍次第だと言ってきた。レイモン・ドメネク監督がこのところ僕を毎回招集しているのは、彼が、僕は呼ばれるに値する選手だと評価しているからだ。でも、だからといって僕のポジションが保証されているというわけではないよ。それは日々の努力で、毎回勝ち取らねばならないものなんだ。
 僕の“レ・ブルー”(フランス代表)でのデビュー戦は、2007年3月の対オーストリア戦(1−0)だった。あのとき僕は、ピッチに投入された数分後にゴールを決めたんだよ。あれは本当に素晴らしい思い出だ。でも、これからまだまだ努力を積まなければならないことは分かっている。代表でも3本のゴールを決めたけど、もっともっとやらなければならない。とにかく、代表に呼ばれることは常に、とてつもない喜びなんだ。

――チーム内の競争も非常に激しいですね

 確かにそうだけれど、競争があるというのは、すごく良いことだ。僕にとっては、代表に招集され、ビエイラ、マケレレ、アンリのような経験豊富な名選手たちと交われることは、大きな喜びだよ。僕はまだ20歳に過ぎず、今言った選手たちは皆、すでに多くの重要なタイトルを勝ち取った選手たちだ。彼らと一緒に過ごすとき、僕は多くのことを学ぶ。今、アタッカー陣では、何人もの選手たちがポジション争いをしている。でもそれはサッカーの一部だ。僕とアンリやアネルカとの関係は、以前と変わっていない。僕らは一緒に、大いに話し合う。そして彼らは、僕にアドバイスを与えてくれるんだ。

――フランス代表のチーム内の雰囲気は、どのような感じですか

 いい感じだ、すごくいい雰囲気だよ。僕は、リヨンのチームメートが代表に何人もいることで、代表に溶け込むのがより容易になったと思う。新顔と古株の間には、良い理解と調和がある。そして僕らは皆、同じ目標に向かって進んでいる。その目標とは、この来るユーロで何かを成し遂げることさ。

世界最高レベルの選手になれる自信がある

――それでは、ベンゼマ個人のことについてもお伺いします。あなたは今季、ほかの選手たちによる投票でフランス・リーグ1のベスト・プレーヤーに選ばれました。どう思いましたか?

 すごくうれしい気持ちになった。とても満足だよ。なぜってそれは、僕がいいシーズンを送ることができたという証しだからね。僕の目標は、ゴールを決めること。そして何より、リヨンがフランス・チャンピオンのタイトルを防衛するのを助けることだった。でも、僕らはまた二冠を目指してもいる。僕は5月24日、パリ・サンジェルマンを破り、ぜひともフランス・カップを勝ち取りたいと燃えているんだ(※インタビューはフランス・カップ決勝直前に行われ、リヨンは見事優勝を遂げた)。

――一方で、今季もいくつかの故障に悩まされました

 それは事実だ。けががなかったら、もう少し多くのゴールを決められていたかもしれない。それに加え、ここ数カ月気づいていたことだけど、いまや相手のDFたちがピッチ上で僕をより注意深くマークするようになってきているんだよ。

――あなたの目標は、世界最高の選手になることですか?

 僕は、ロナウドやジネディーヌ・ジダンと同じレベルの選手になりたいと思っている。僕は自分の能力に自信を持っていて、きっとやってのけると信じているよ。

――それは来シーズン、リヨンとともに?

 ああ、2008−09年シーズン、僕はリヨンにいるだろう。オーラス会長は、CLで快進撃するために、強力なチームを築きたいと考えている。僕は来季のCLで、なんとしてもベスト16より上に勝ち進みたいんだ。

<了>

(翻訳・構成:木村かや子)

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著者プロフィール

1970年1月7日、フランス・ディジョン在住。リヨンを筆頭にソショー、オセールなどのフランス・クラブのほか、アフリカに源を持つプレーヤー、アフリカの代表、またフーリガン問題を得意分野とするフランスでは希少なフリーランス・ジャーナリスト。AFP、『レキップ』紙、『レキップ』ウェブ版、『若きアフリカ』誌、『スポーツ&ライフ』などで定期的に執筆中。自らサッカーをプレーしていた大のサッカー好きだが、他にも政治、歴史、映画を愛する

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