錦織圭、サーブ好調で3回戦を快勝 次のフェデラー戦は「勝つことが大事」

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第5シードの錦織圭は、ルカシュ・ラツコに勝利し3回戦突破 【写真:ロイター/アフロ】

 テニスの全豪オープン第5日、第5シードの錦織圭(日清食品)が自信に溢れたプレーで3回戦を突破。4回戦では半年ぶりのツアー復帰で注目の第17シード、ロジャー・フェデラー(スイス)と対戦することになった。

雨の中断にも集中切らさず相手を圧倒

この日は特にサーブが好調。雨による中段も集中を切らさず、相手を圧倒しストレートで勝利 【写真:ロイター/アフロ】

 錦織にとって、この大会では初めてのナイトセッション。試合途中で雨による中断を挟む流れも意に介さず、小気味よくウイナーを重ねた。

 相手のルカシュ・ラツコ(スロバキア)は格下の世界ランキング121位で予選上がり。しかし、前日は優勝候補のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が世界117位のデニス・イストミン(ウズベキスタン)に敗れている。男子ツアーは、フェデラーとラファエル・ナダル(スペイン)による“2強時代”が幕を降ろして濃密な戦国模様になっている。蟻の一穴の油断から番狂わせが発生することを、錦織は百も承知だ。

 第1セットの第3ゲーム、セカンドサーブから攻め込んで40−0のブレークチャンス。ここはうまく逃げられたが、錦織の攻撃的なプレーが序盤からコートを支配し、第7ゲームをブレークして4−3とリードした。この日は特にサーブが好調。そこからの2度のサービスゲームで1ポイントしか与えず、万全の形で先手を奪った。格下相手でもみなぎる気迫は、セカンドサーブからのポイント獲得率も86%だった。

「ここ3試合で、最もいいテニスができたと思う。これまでの相手よりも打球は遅く、かなり遅いサーフェスだったので、思い切って打つことができました」

 第2セットの第1ゲーム、15−40からデュースに持ち込むと、ラリー戦を支配して早々にブレーク。そこで雨が降り出し屋根が閉じられたのも有利に働いただろう。足がよく動き、第3ゲームでは相手のドロップショットに反応してアングル(角度をつけたショット)で返し、ブレークポイントでは22本の長いラリー戦をウイナーで締めくくった。第8ゲームでブレークを許したものの、危なげなく2セットを連取した。

フェデラー「ここ何年かとてもいいプレーをしている選手」

錦織の4回戦の相手となるフェデラーは「ここ何年かとてもいいプレーをしている選手」と錦織を評価 【写真:ロイター/アフロ】

「体力的にもメンタル面でも心配なく、とても気持ちよくプレーできています。サーブが好調だと、集中力をリターンに使えるので、この状態を続けたいですね」

 この日はネットプレーも仕掛けながら幅広い攻撃を展開している。ウイナーが、相手の26本に対し46本。錦織らしい自在な攻めで最後まで押し切った。これで全豪オープンは6年連続の3回戦突破で、次の対戦相手はこの日、第10シードのトマーシュ・ベルディハ(チェコ)を倒したフェデラーだ。

「早い段階で当たるのは避けたい相手ですが、ロジャーとの試合はプレーしていて面白いので、楽しみですね。純粋に楽しみではありますが、勝つことが大事。休養明けなので、まだバラツキもあると思う」

 そのフェデラーは、試合後のオンコートインタビューでこう答えている。

「初めて対戦した時のことをよく覚えている(2011年バーゼル決勝)。ここ何年か、とてもいいプレーをしている選手なので、しっかり準備したい」

 フェデラーとの対戦成績は2勝4敗で、グランドスラムでの対戦は初めて。22日の対決は世界中が注目する一番になる。

 この日、男子は第1シードのアンディ・マリー(イギリス)、第4シードのスタン・ワウリンカ(スイス)らが順当に勝ち進んだが、錦織が入っている上半分のドローでは、16人のシード選手の内、11選手が3回戦までに姿を消している。

文:武田薫

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