最多勝のソフトバンク・和田毅 立浪和義氏が知る特徴と強み
安定感抜群のピッチングで勝ち星を重ね、最多勝に輝いた和田 【写真:BBM】
内角にしっかり投げ切れる投手
そしてもう一つ感じたのが、左打者のインコースへのコントロールです。左腕では12球団一と言っていいでしょう。私も左打ちですが、左ピッチャーで左打者のインコースへのコントロールがいい投手はあまりいません。どうしても打者の背中に投げるような角度になりますし、抜けて当てたらいけないという思いもあるのでしょう。自信のない投手は、ひっかけて中に入れてしまい、打たれることも多くなります。
和田投手に関しては、リリースの位置が安定しているからだと思いますが、いつも自信を持って厳しいコースに投げ込んできました。右打者にはクロスファイアの速い真っすぐもありますし、左右関係なく、内角にしっかり投げ切れる投手でした。
フォームと投球術を若い時期から確立
和田投手も35歳とベテランになり、復帰後はスタイルがどう変わるのかなと思っていましたが、確かにツーシーム、カットボールなど球種は増やしながらも、ストレートを軸にしながら攻めるスタイルは変えていないように見えます。それだけ若い時期からフォームも投球術も確立していた投手ということが言えるのかもしれません。
体さえ万全なら来季も間違いなく、先発の軸になっていくはずです。
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