ハリル「選手の回復と励ましに務めた」 W杯最終予選 タイ戦の前日会見
1日に行われた第1戦のUAE戦では、ホームで1−2の敗戦を喫し、黒星スタートとなった日本。ハリルホジッチ監督は「敗戦については受け入れ難かった。ゲームの瞬間、瞬間に審判の笛による不正義でやられてしまった」と振り返ったが、タイ戦に向けては「選手の回復と励ましに務めた」と語り、選手たちのメンタル面でのフォローを行ったことを明かした。
また、指揮官は「タイは国内で良い試合ができるし、連続プレーも速い」と警戒した一方、「戦術的にどう対応するか準備はしている」と語った。
選手を批判するのではなく、励ますことに務めた
──タイはホームで強く、サポーターの後押しがあるがどう思うか?(外国人記者)
スタジアムの雰囲気もよく分かっている。数試合ビデオも見たが、サポーターもすごく応援する。タイは国内で良い試合ができるし、連続プレーも速い。日本は経験とクオリティーがあるし、試合をコントロールすることもできる。強い気持ちを持って戦う準備ができている。最終予選は、ひとつも簡単な試合はない。どこに行っても強い気持ちで勝ちにいかなければならない。
──UAE戦はプレースピードが上がらずに苦戦したと言っていたが、選手の状態はそれができる状態まで上がっているか? また初戦敗退のショックは、監督や選手の中には残っているのか?
われわれはバルセロナではない。前回の試合は25回シュートを打って、13回ほど得点チャンスもあり、16メートルの中で17回シュートを打った。いろいろな国のサッカーを見れば分かるが、統計上はどの国にも劣らないくらいビッグチャンスを作った。ただし、得点を仕留めるところで問題があった。また、得点しても拒否されることがある。これが最後の拒否であってほしいが。
敗戦については受け入れ難かった。ゲームの瞬間、瞬間に審判の笛による不正義でやられてしまった。本当にたくさん準備をしたにもかかわらず、われわれの“庭”で(勝利が)盗まれてしまった。非常にうれしくない状況だが、ただし人生は続く。選手を批判するのではなく、励ますことに務めた。相手にPKとフリーキックをプレゼントしてしまったが、選手の回復と励ましに務めた。ホテルの横にある日本食レストランにも連れていった。時々、日本食以外のものも食べてほしいが、(選手たちを)励ましてポジティブな状況にもっていくように務めた。
──タイ代表の警戒する選手は誰か? それをどう抑えるか?
タイの守備と攻撃の仕方は研究してきた。どういうプレーをするかも(選手に)すでに伝えてある。攻撃は特有の展開をするので、それについてもディテール(詳細)を伝えた。ただ、どの国もすべてプレーを分析して、お互いのことを知り尽くしている。われわれも戦術的にどう対応するか準備はしている。ただ守備をするためだけに、われわれはここに来たわけではない。攻撃もするつもりだ。そしてチームがもう少しリアリストになってほしい。特にオフェンス面で(ゴールを)仕留めるときにだ。
──UAE戦はフィジカルの調整が難しかったということだが、こちらにきてからコンディションはどうか?(田村修一/フリーランス)
この合宿は今までで最も調整が難しかった。3〜4人はいつも、プレー時間、パフォーマンス、疲労など、何かが足りない状態で合宿に参加している。国内組は、われわれが求めるプレーのリズムにまだまだ適応できていない状況だ。パフォーマンスを上げるために、少し選手を休ませて、国内組もわれわれのリズムに徐々に順応してきたと思う。フィジカル面は1試合目よりもかなり良い状況になっていると思う。
UAE戦がわれわれを傷めつけたので、メンタル面のコントロールもしていかなければならない。われわれのキャラクターをしっかり見せないといけない。批判はいただくが、いつも言うように私を批判してほしい。私が何をすべきかは分かっている。理想からは、まだまだ遠い。ここ3カ月、われわれのグループを見ているが、いくつかのことを忘れているようだ。プレーの原則をどうするかというドキュメントを作って、選手には渡してある。チームは今、より良い状態になっていると思う。彼らの答えをピッチ上で見てみたいと思う。
タイ代表、キャティサック・セーナームアン監督の会見要旨
明日は大勢の観客が良い雰囲気を作ってくれるので、選手たちも100パーセントの力を出してくれるだろう。日本は弱点が少ないチームだが、初戦に負けてプレッシャーを抱えている。われわれはさらにプレッシャーをかけていきたい。
われわれにはプレッシャーはない。サウジアラビアや日本と違い、われわれは久しぶりに最終予選に駒を進めることができた。予選突破のチャンスがある限り、それぞれの試合でベストを尽くしていく。
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