東北と横浜が1回戦で激突! 第98回全国高校野球選手権組み合わせ

松倉雄太

東北と横浜の対戦が1回戦で実現。屈指の好カードとなった 【写真は共同】

 第98回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会が4日に行われ、各校の初戦の対戦相手が決まった。選手宣誓は市尼崎(兵庫)の前田大輝主将が務める。

 以下、日程ごとの見どころを挙げていきたい。

第1日・8月7日

 智弁学園(奈良)は優勝した春の選抜に続いて初日に登場。吉兆となるか? 奈良大会では全試合で必ず一度はリードを許すなど苦しい戦いを強いられたが、粘り強さを発揮した。村上頌樹、岡澤智基のバッテリーを中心に、守って春夏連覇を目指す。対戦する出雲(島根)は初出場。島根大会では準決勝と決勝が先攻で、いずれも初回に先取点を挙げた。先にリードする展開を作って、春の王者を追い詰めたい。

 開幕戦は佐久長聖(長野)と鳴門(徳島)の対戦。5年連続出場の鳴門は、1年生の時からマウンドに立ってきた145キロ左腕・河野竜生が大きく成長。自身の甲子園初勝利を狙う。

第2日・8月8日

大阪大会で29イニングを投げて43三振を奪った履正社の寺島 【写真は共同】

 第3試合で今大会注目左腕・寺島成輝を擁する履正社(大阪)が登場。大阪大会では4試合29イニングを投げて43奪三振、1失点。磨きあげてきた直球を甲子園で披露する。相手の高川学園(山口)の左腕・山野太一も好投手で、山口大会では6試合で4失点。47イニングを投げて被安打が21と少ない。投手戦に持ち込めるか。

 第4試合に東邦(愛知)はエース・藤嶋健人の出来がカギになりそう。愛知大会では準々決勝前の練習中に左手を痛め心配されたが、準決勝と決勝のピッチングを見る限りは不安はなかった。復活させた雄叫びでチームを勢いづかせる。

第3日・8月9日

 春の東北チャンピオンの東北(宮城)と、関東大会準優勝の横浜(神奈川)の対戦は1回戦屈指の好カード。東北のエース・渡辺法聖は、テイクバックをほとんどしない独特なフォームで打者のタイミングを外すのが持ち味。打撃でも3番を打ち、打率5割7分1厘と大黒柱となる。横浜は右の藤平尚真、左の石川達也の二枚看板を中心に、打線も神奈川大会新記録となる14本塁打を放つなど強力。その打線を渡辺がいかにして最少失点に抑えるかが見どころだ。

第4試合の近江(滋賀)と常総学院(茨城)も好カード。近江のエース・京山将弥(3年)が滋賀大会4試合26イニングを投げて無失点と抜群の安定感を発揮した。対する常総学院の鈴木昭汰は経験豊富な左腕。春の選抜初戦敗退の悔しさを、この夏に晴らす。

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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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