東北と横浜が1回戦で激突! 第98回全国高校野球選手権組み合わせ

松倉雄太

第4日・8月10日

埼玉大会で6試合37イニングを投げて無失点の高橋昂也(花咲徳栄) 【写真は共同】

 第1試合に登場する広島新庄(広島)の左腕・堀瑞輝は、広島大会6試合44イニングで63個の三振を奪った。直球のスピードも昨夏から上がり、プロ注目の投手に成長した。対する関東一(東京)は3季連続出場。俊足の1番・宮本瑛己を中心に足を使って堀を崩していきたい。

 第2試合の京都翔英(京都)は、プロ注目捕手・石原彪を擁し、京都大会で打線が好調だった。浜屋将太、畠中優大の両左腕がいる樟南(鹿児島)にどう挑むか。

 埼玉大会6試合37イニングで失点0だった高橋昂也のいる花咲徳栄(埼玉)が第4試合で初出場の大曲工(秋田)と対戦。高橋以外にも綱脇慧、本多和樹らが控え、今大会の優勝候補に挙がっている。

第5日・8月11日

 初出場の八王子(西東京)は、西東京大会準々決勝で早稲田実を破って勢いに乗った。チームトップの7盗塁を記録した2番・竹中裕貴の足に注目だ。対する日南学園(宮崎)は選抜初戦で明石商(兵庫)にサヨナラスクイズで敗れた雪辱に燃える。エースで主将の森山弦暉が精神的にたくましく成長。捕手の萩原哲と一緒にスクイズをされた時の対処を研究してきた。その成果を発揮したい。

 第2試合の富山第一(富山)と中越(新潟)は北信越勢同士の対決。お互い手の内はよく知っているはずで、好ゲームが期待できそうだ。

 第3試合の嘉手納(沖縄)対前橋育英(群馬)から2回戦に入る。

第6日・8月12日

 北海道勢が相次いで登場。第1試合のクラーク国際(北北海道)は創部3年目での初出場。背番号6ながら主戦としてマウンドに立つ平澤津虎揮のピッチングに注目だ。

 第2試合の北海(南北海道)は、エースで主将の大西健斗が大黒柱。昨夏の開幕戦で鹿児島実(鹿児島)に大敗した悔しさを晴らしたい。

 第4試合の秀岳館(熊本)と常葉菊川(静岡)はともに打力に自信を持つ。秀岳館の捕手・九鬼隆平が、常葉菊川の1番・栗原健をどう抑えるかに注目だ。

 松山聖陵(愛媛)のアドゥワ誠、作新学院(栃木)の今井達也といった将来が楽しみな右腕もここの日に登場する。

第7日・8月13日

 第1試合は選抜ベスト8の木更津総合(千葉)のエース・早川隆久と、変則フォームの唐津商(佐賀)・谷口優成の投げ合いは楽しみ。

 49代表校で最後に登場する創志学園(岡山)は、岡山大会で154キロを計測したエース・高田萌生がどんな調整をしてくるか。初日の3試合の勝者のいずれかが相手になることが決まっており、じっくりと研究できる強みを発揮したいところだ。

 今年も各チーム2試合目以降はその都度抽選でカードが決まっていく。指揮官にとっては先を読んだ戦いができないが、これが夏の選手権の魅力。2回戦、3回戦でどんな対戦カードになるか楽しみだ。

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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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