【FMW】船木率いるUWF軍がFMWに屈辱の完敗 大仁田の電流爆破要求は船木が一蹴

高木裕美

UWF軍との対抗戦に勝利した大仁田は船木に電流爆破デスマッチを要求 【横田修平】

 超戦闘プロレスFMWの再旗揚げ1周年大会「傷だらけの堕天使」が27日、東京・後楽園ホール大会で開催され、満員となる1800人を動員した。FMW連合軍対UWF連合軍による全面対抗戦が本格開戦。メインイベントでは、大仁田厚が雷神矢口、NOSAWA論外、保坂秀樹と組んで、船木誠勝&高山善廣&アレクサンダー大塚&冨宅飛駈組と対戦した。
 大仁田は1988年の12月22日、「格闘技連合」の使者として、UWFの大阪府立体育会館に前田日明への挑戦状を手に殴りこみをかけるも、UWFの神新二社長から「チケット持ってますか?」と門前払いにされた過去があった。だが、それから約30年の時を経て、ついに両団体が本格的に交わることになった。

大仁田はゴングを待たずに船木を奇襲

大仁田はゴングを待たずに脱いだ皮ジャンで船木を奇襲 【横田修平】

 大仁田はゴングを待たずに、脱いだ皮ジャンで船木を奇襲。そのまま場外に連れ出し、客席に投げつけるが、イス攻撃は船木がキック連打で阻止。矢口は高山に有刺鉄線バットを振り下ろすと、高山も串刺しニー、腕ひしぎ逆十字固めで反撃する。
 5分過ぎには大仁田が冨宅にテーブル上でのパイルドライバー。だが、船木が大仁田にミドルキック、高山がストンピング、大塚がうず潮スイングを仕掛ける。高山が有刺鉄線ボードに激突するや、NOSAWAと大仁田が合体ブレーンバスター。さらに大仁田は大塚に赤い毒霧を噴射し、先ほど割れた机板で脳天をメッタ打ちにする。

サンダーファイヤーパワーボムさく裂

大仁田のサンダーファイヤーパワーボムがさく裂 【横田修平】

 10分経過。FMW軍はイス上にボードを設置するも、高山が逆に大仁田をボディースラムで投げつけ、スリーパーで捕獲。味方がカットに入る。船木がNOSAWAをハイブリッドブラスターで投げようとしたところ、大仁田が毒霧噴射で阻止。さらに大仁田は冨宅を机板で殴打し、サンダーファイヤーパワーボムでフィニッシュを決めた。

怒りの収まらない船木を大仁田が挑発

FMW軍との対抗戦に敗れ大仁田に怒りをぶつける船木 【横田修平】

 敗戦に怒りが収まらない船木に、大仁田は「船木、そんなに悔しかったら電流爆破に出て来い」と挑発。だが、船木は「いきなり爆破はないでしょ。次を頭使って考えろ。焦らなくてもまだまだ引退しないし、向こうの人生にオレはついて行かない」と、大仁田の土俵には簡単には乗らないと断言。「試合の後のマイクも長すぎ。あいつらは全部ギミック。オレたちには電流爆破なんていらないですよ」と、本物の戦いを見せるのに「ギミック」は不要だと切り捨てた。

70歳の上田と67歳の藤原が夢の対決

“70歳のキックボクサー”上田勝次と、“67歳の関節の鬼”藤原喜明が夢の対決 【横田修平】

 全面対抗戦第2戦では、FMW初期に活躍した“70歳のキックボクサー”上田勝次と、“67歳の関節の鬼”藤原喜明が夢の対決。上田は田中将斗、リッキー・フジと、藤原は長井満也、佐野巧真と組んで6人タッグマッチで対戦した。
 いきなり藤原vs.上田のマッチアップが実現すると、観客は大歓声。藤原がチョップを打ち込むと、上田もパンチで応戦する。さらに藤原は田中に張り手、ワキ固め、頭突きをお見舞い。さらに佐野と2人がかりで足関節を極めに行く。
 FMW軍もリッキーが長井にKAMIKAZE、田中がスーパーフライ、スライディングDとたたみかけるも、佐野がカットに入り、長井が反撃のキャプチュード。チームが分断される間に、藤原が上田をアキレス腱固めでギブアップさせた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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