手倉森監督「最後まで悩みたい」 U−23日本代表メンバー発表会見 

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1月に行われるリオ五輪最終予選の最終登録メンバーを発表したU−22日本代表の手倉森誠監督 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は18日、都内で会見を行い、1月12日にカタールで開幕するAFC U−23選手権に臨むU−23日本代表メンバー21名を発表した。

 A代表にも選出された遠藤航(湘南ベルマーレ)、浅野拓磨(サンフレッチェ広島)らが順当にメンバー入り。海外組からは久保裕也(ヤングボーイズ/スイス)と南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)が3月のAFC U−23選手権予選以来、選出された。前回は条件付きの招集となっていた2人だが、今回は大会終了まで帯同が可能となった。

 大会には23名登録が可能だが、今回発表されたのは21人のみ。「最後まで悩みたい」という手倉森誠監督の希望により、残る2名は先日のカタール遠征と12月22日〜30日に行われる石垣島キャンプを踏まえ、30日に発表される。

 U−22日本代表は、カタール遠征でイエメン戦(12月10日)、ウズベキスタン戦(12月13日)ともに0−0の引き分けに終わり、得点力不足が懸念されている。手倉森監督は「彼らに火をつけるのは、ここまで来たら皆さん、国民しかいないと思います。ぜひ、心配して一緒に戦ってほしい」とサポートを求めた。

 大会は2016年リオデジャネイロ五輪のアジア最終予選も兼ねており、大会の上位3チームが五輪の出場権を獲得する。グループBの日本は13日に北朝鮮、16日にタイ、19日にサウジアラビアと対戦する。

石垣島キャンプのメンバーから残り2名を決めたい

登壇者:
手倉森誠(U−23日本代表 監督)
霜田正浩(日本サッカー協会 技術委員長)

霜田 いよいよ五輪の最終予選が1月に近づいてきました。前回のロンドン五輪からはレギュレーションが大幅に変わりました。ホーム&アウェーではなく、セントラル方式での一発勝負になります。この変化に伴い、この年代の強化をどうするか。一番の強化は所属クラブで試合に出られること。公式戦を経験することによって、精神的にも肉体的にも鍛えられた選手の中で競争し、代表に選ばれ、国際大会を戦うことが強化になるだろうと考えていました。

 今年の上半期はJリーグの日程と代表の活動をかぶらせないようにしました。まずは所属クラブで頑張ってもらい、試合に出られるようにしてきました。7月の下半期、コスタリカ戦(7月1日)からは月に1回の代表の活動でチームの成熟・強化を図ってきました。12月は中東に遠征に行き、年末には沖縄でキャンプを行います。厳しい戦いになりますが、監督が選んだ強靭(きょうじん)な選手たちと一緒に戦ってまいります。必ずや五輪の出場権を取りたいと思っていますので、皆さんのご支援・ご声援をお願いいたします。

手倉森 今の心境は、時間がいくらあっても足りないなという感覚です。そんな中で、最終予選が思ったよりも早く来るなという思いでいます。ここまでの準備は、先日のカタール遠征までやってきました。すべては最終メンバーを絞り込むためです。カタール遠征では、2試合とも0−0。負けなくても点が取れないと、いろいろな方々から心配の声をいただいています。ぜひ心配してほしいです。心配した先には応援してほしいなと。

 この世代はU−20ワールドカップ(出場)を逃した世代です。彼らをぜひ世界の舞台に立たせたい。直前のキャンプでも、点を取れずに帰ってきました。決してチームに不安やネガティブな要素はないのですが、この現実を踏まえた時に、彼らに火をつけるのは、ここまで来たら皆さん、国民しかいないと思います。ぜひ、心配して一緒に戦ってほしいです。そのメンバーを発表します。

<登録メンバー21人発表>
GK:
櫛引政敏(清水エスパルス)
杉本大地(京都サンガF.C.)
中村航輔(アビスパ福岡)

DF:
松原健(アルビレックス新潟)
室屋成(明治大)
亀川諒史(アビスパ福岡)
山中亮輔(柏レイソル)
植田直通(鹿島アントラーズ)
岩波拓也(ヴィッセル神戸)
奈良竜樹(FC東京)

MF:
大島僚太(川崎フロンターレ)
遠藤航(湘南ベルマーレ)
原川力(京都サンガF.C.)
井手口陽介(ガンバ大阪)
矢島慎也(ファジアーノ岡山)
中島翔哉(FC東京)
南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)

FW:
久保裕也(ヤングボーイズ/スイス)
浅野拓磨(サンフレッチェ広島)
鈴木武蔵(水戸ホーリーホック)
オナイウ阿道(ジェフユナイテッド千葉)

手倉森監督は「最後まで悩みたい」と、この日最終登録メンバー23人のうち21名を発表した 【スポーツナビ】

手倉森 今日のところ発表できるのは21人です。カタールから帰ってきていろいろ考えました。この先に石垣島キャンプ(12月22日〜30日)もある。カタール(遠征)に参加したメンバー+石垣にあらためて呼ぶメンバーで、残りの2枠を埋めたいなと。石垣でもいいモチベーションでやってもらいたいということと、まだまだ最後まで悩みたい。実際に悩めるぐらいの拮抗(きっこう)したボックスから競争があって、私自身に時間が必要だなと思っています。今日のところは21人でよろしくお願いします。

――残り2名の選考について

手倉森 石垣島のキャンプは期間中に天皇杯(26日に準々決勝、29日に準決勝)がある。もちろん選ばれた選手たちもいるし、まだバックアッパーも含めて戦わなければいけない。天皇杯のないバックアッパーも交えた中で混合でキャンプをする。カタールに連れていっていなくて石垣に参加するメンバー、そしてカタールに行きながら天皇杯を戦うメンバー、その15人の中から2人、最終的に30日に発表したいと思っています。石垣では、(五輪最終予選の)1カ月間、1月の6戦をしっかり戦い抜けるコンディションと、戦術の刷り込み、最後のピース選びというところに力を注いでいきたいと思っております。

 残る2人は下記15人の中から選出される。

■石垣島キャンプに参加

DF:
櫛引一紀(コンサドーレ札幌)
高橋祐治(カマタマーレ讃岐)
安在和樹(東京ヴェルディ)
三竿健斗(東京ヴェルディ)

MF:
豊川雄太(鹿島アントラーズ)
前田直輝(松本山雅)
川辺駿(ジュビロ磐田)

FW:
荒野拓馬(コンサドーレ札幌)
金森健志(アビスパ福岡)

■天皇杯に参加

DF:
西野貴治(ガンバ大阪)
中谷進之介(柏レイソル)
中山雄太(柏レイソル)

MF:
関根貴大(浦和レッズ)
秋野央樹(柏レイソル)

FW:
鎌田大地(サガン鳥栖)

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