ラグビー日本代表、新HCの条件は? エディー氏は「敵」として日本大会へ
エディー氏がイングランド代表HC就任
2015年のW杯において、日本代表を指揮したオーストラリア人のエディー・ジョーンズ氏がイングランド代表のヘッドコーチ(HC)に就任したのだ。日本を離れ、11月1日から南アフリカのスーパーラグビーチームのストーマーズの指揮官に就任していたが、契約を解除し、ラグビーの「母国」の指揮官となった。もちろん、これは先のW杯で日本代表を率いて、南アフリカ代表を倒すなど3勝1敗に導いた実績のインパクトが大きく影響したことは間違いない。
しかも新ヘッドコーチの任期は4年、2019年の日本開催のワールドカップまで、となった。つまり、何もなければ、ジョーンズ新HCはイングランド代表を率いて、日本開催のワールドカップで采配を振るうこととなった。「話を聞いたときに大変ワクワクしました。イングランド代表はとてもポテンシャルがあるチームです。2015年のW杯は若くて素晴らしい選手がたくさんプレーしていたので、彼らの70%は2019年のW杯に出場するでしょう。こうしたチームを指導するのは大変良い機会だと思いました」(ジョーンズHC)
日本とイングランドの違い
もちろん、イングランドは「強い国内リーグを持っている」(ジョーンズHC)ため、日本代表に課したように160日間の合宿を実際にすることは不可能であり、やる必要はないかもしれない。しかし、日本と違い、イングランドのリーグは完全にプロフェッショナルであり、日本人のように忍耐強くもないはずだ。
伝説的選手からは批判も
さらにキャンピージは、自国にプロリーグがあるにもかかわらず、イングランド出身者を新しい指揮官に選ばなかったイングランド協会も批判した。「ラグビーというものはその国のためにプレーする人間たちが、国の仕事として成し遂げるものであって、その点で協会は無策だとしか言いようがない。組織というのはどこにあるのか? 世界で一番になりたいという若いコーチたちはどこにいるのか。絶望的だ。ただ助っ人に金を払うだけで良いと思っている」
ジョーンズHCに率いるイングランド代表の初戦は、来年2月6日の「シックスネーションズ」のスコットランド代表戦である。やはり、「ジャパンウェイ」よろしく「イングリッシュウェイ」を追求することになるのか。まずは、どんなラグビーや選手選考をするのか、お手並み拝見である。