六本木ヴァイスとハイフライヤーコンビが決勝進出 中邑不覚、IC前哨戦でガンスタンのえじきに

高木裕美

ジュニアタッグ決勝は六本木ヴァイスvs.リコシェ&サイダル組

ジュニアタッグトーナメント決勝進出を決めたリコシェ&サイダルのハイフライヤーコンビ 【前島康人】

 1日の新日本プロレス「Road to POWER STRUGGLE」東京・後楽園ホール大会では、超満員札止めとなる1739人を動員。いよいよ間近に迫った11.7大阪府立体育会館大会、及び来年1.4東京ドーム大会に向けての前哨戦や、「Super Jr. Tag Tournament 2015」準決勝戦2試合などが行われた。「Super Jr. Tag Tournament 2015」準決勝では、ロッキー・ロメロ&バレッタの六本木ヴァイスと、リコシェ&マット・サイダル組が決勝進出決定。11.7大阪でジュニアタッグの頂点を争うことになった。

リコシェ&サイダルが同時エアサイダルで王手

リコシェ&サイダルは同時エアサイダルで決勝進出 【前島康人】

 リコシェ&サイダル組は、マット・ジャクソン&ニック・ジャクソンのザ・ヤングバックスと対戦。兄弟ならではの息の合った連係を見せるヤングバックスに対し、リコシェとサイダルはハイフライヤーコンビならではのスピードと高さで対抗。バレット・クラブの介入にも動じることなく、リコシェが鉄柱超えのトペコンヒーロで敵の裏をかく動きを見せれば、サイダルもマットにヒア・イット・イズドライバー。合体技のインディーテイカーを撃たせることなく、逆に2人をリング上に倒すと、同時にエアサイダル(シューティングスタープレス)でフィニッシュを決めた。

「僕たち2人は最高にスペシャルな存在だけど、タッグを組めば最高になるよ」と勝ち誇るサイダルに対し、リコシェも「決勝ももちろん勝つよ。ベストなパートナーと組めてとてもうれしいよ」と笑顔。「誰とやっても負ける事はない」と、優勝に揺るぎない自信を見せた。

六本木ヴァイスは優勝とIWGP王座返り咲きを宣言

決勝進出を決めた六本木ヴァイスは優勝とIWGPタッグ王座返り咲きを宣言 【前島康人】

 六本木ヴァイスは、現IWGPジュニアタッグ王者コンビであるレッドラゴンことカイル・オライリー&ボビー・フィッシュ組と対戦。序盤の攻防でバレッタが左足を痛め、レッドラゴンの集中砲火にローンバトルを強いられる苦境もあったものの、パートナーのロメロが奮起。オライリーとの張り手合戦からキックで場外へ追いやると、孤立したフィッシュを合体技のストロングゼロで仕留めた。
 10.12両国でレッドラゴンに敗れた借りを返し、勢いに乗るロメロは、「大阪では、サイダル、リコシェ組を1、2、3、しばくぞ! 」とリング上から絶叫。「素晴らしい団体はたくさんある。だが新日本プロレスこそ最高で、オレたちは勝ち上がるんだ!」と大阪でのトーナメント優勝、そして、IWGPタッグ王座返り咲きを宣言した。

アンダーソンは中邑を余裕の“シンチャン”扱い

アンダーソンにガンスタンの不意打ちを喰らった中邑はリベンジ予告 【前島康人】

 大阪でIWGPインターコンチネンタル王座を争う中邑真輔とカール・アンダーソンが6人タッグで激突。前回の10.24後楽園大会では、中邑のジャケットを奪って装着するという挑発を見せたアンダーソンだが、この日もコーナーでヴァイブレーションを決めて「イヤァオ!」を連呼。中邑も本家ヴァイブレーションを繰り出し、意地を見せる。さらに、アンダーソンに背後から組み付いてスリーパーで締め上げ、コーナーからのジャンピングボマイェを狙おうとしたところ、アンダーソンが起き上がって飛びつき式のガンスタンを炸裂。不意を突かれた中邑は起き上がれず、パートナーのYOSHI−HASHIを見殺しにしてしまった。

 思わぬ屈辱に震える中邑は「今の一撃、忘れねぇぞ。後半戦、大阪まで、フルスロットル!」とリベンジ予告。一方、アンダーソンは「大阪で必ずシンスケを倒して2冠王になり、東京ドームでは2つのタイトルマッチをやってやる」と野望を激白。「シンスケは自分にとってはシンチャン。ヤングボーイみたいなものだ。バレット・クラブこそがイヤァオ!であり、リアル なんだ!」と、かつてのロス道場時代から知る旧友を、玉座から一気にドン底までたたき落とすと宣言した。

王座戦2カ月前からオカダと棚橋がヒートアップ

オカダと棚橋は1.4ドーム2カ月前から早くもヒートアップ 【前島康人】

 棚橋弘至&本間朋晃&田口隆祐組vs.オカダ・カズチカ&石井智宏&外道組では、1.4東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座戦まで2カ月以上あるにも関わらず、早くも王者オカダがヒートアップ。リング中央で棚橋と激しくにらみ合うと、場外戦では、権利証の入ったアタッシュケースに棚橋の顔面を打ち付ける。試合権利を得るや、エルボー、フラップジャック、串刺しエルボー、DDTと怒とうの攻めを見せる。
 棚橋も連係攻撃からスリングブレイドを繰り出し、本間の小こけし、田口のヒップアタックにつなげるが、田口にレインメーカーポーズをパクられたオカダは、怒りのドロップキック、ダイビングエルボードロップからのレインメーカーで完勝した。
「まぁこんなもんでしょう」と涼しい顔のオカダに、マネージャーの外道も「おい、棚橋! お前言ったな? ベルトが近づいたって? 近づいただけだな! テメェは絶対! レインメー カーに勝てない!」と、オカダのIWGP王座防衛を確信した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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