壮絶マッチの世IV虎が引退の挨拶「中途半端な気持ちでリング上がれない」
辞めるなコールの中「引退します」
約4カ月ぶりに公の場に姿を現した世IV虎。「中途半端な気持ちでリングに上がれない」と引退の理由をファンに説明した 【前島康人】
セミファイナルが終わった後、約4カ月ぶりに公の場に姿を現した世IV虎は黒のスーツでリングに上がった。会場から世IV虎コールが起こる中、「心配をかけてすいません。5月31日を持ってスターダムを引退させていただくことになりました」と自分の口から説明。引退の理由として「プロレスのリングがどれだけすごいか一番分かっているからこそ中途半端な気持ちでリングに上がれない」と語った。
混乱の中、予定の10カウント鳴らず
「思わず行ってしまった」と紫雷や同期の岩谷がリングに上がり、世IV虎の引退を引き止めたが… 【前島康人】
しかし、世IV虎は「小川さん(スターダム・ロッシー小川代表)、約束が違いますよ」と返すと、小川代表も紫雷らにリングを降りるように指示。ファンの「辞めるな」という声があちこちから飛ぶ中、世IV虎は何かを吹っ切るように「本当に今まで応援してくれてありがとうございました」と四方に頭を下げてリングを後にした。当初予定されていた10カウントゴングは行われなかった。
小川代表「騒動に終止符を打ちたい」
引退式で予定されていた10カウントゴングを聞く前にリングを後にした世IV虎 【前島康人】
小川代表は「戻る可能性があるなら戻ってくればいい」と将来的な復帰の線を残しつつも、覚悟を持ってリングに上がる世IV虎のために10カウントゴングで送り出してあげたいと思っていたという。ただ、想定外の選手の乱入に「モヤモヤが残った」と戸惑いを隠せなかったが、「一連の騒動にはこれで終止符を打ちたい」と終結を宣言。「今残っている選手たちは一生懸命やっているし、これからは前を向いていくスターダムでありたい」と意気込んだ。
宝城はドローで赤いベルト死守
女子プロレス界のトップレスラー里村との防衛戦に臨んだ宝城。30分ドローながら2度目の防衛に成功した 【前島康人】
女子プロレス界のトップレスラーである里村と2度目のシングルマッチ。場外での一発を含めてデスバレーボムを何発も受け、ハイキックを何度も浴びた。また打撃や投げ技だけではなくSTFや逆エビ固め、腕ひしぎ十字固めなど関節技にも苦しめられた。しかし、「絶対に負けてたまるかという執念だけがあった」という宝城もスピアーやダブルチョップを何度も叩き込み、トップロープからのプランチャ、マリンスパイク、雪崩式ブレーンバスターで反撃した。どちらも3カウントに届かないまま、最後は里村がデスバレーボムからのフォールに向かうところで、試合終了を告げるゴングが鳴った。
里村は「ここで引き下がる私じゃない。来月の後楽園でもう1回チャンスを下さい」と再戦を要求。ベルト返還時もダメージで立ち上がれなかった宝城は観客の「立て」コールに何とか起き上がると、「この結果には納得していない。もう一度里村選手と戦いたい」と応じて再戦を承諾した。
結果
紫雷&岩谷のタッグ王者はスター、ニッキーの外国人コンビに苦しみながらも初防衛を飾った 【前島康人】
6月14日(日)東京・後楽園ホール
<第6試合 ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
△[王者]宝城カイリ
(30分ドロー )
△[挑戦者]里村明衣子
※ドローにより2度目の防衛成功
<第5試合 ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]紫雷イオ、○岩谷麻優
(23分3秒 ドラゴン・スープレックス・ホールド)
[挑戦者]スター・ファイヤー、●ニッキー・ストーム
※初防衛戦
<第4試合 スぺシャル・シングルマッチ>
○メリッサ
(14分53秒 エアレイドクラッシュ→片エビ固め)
●チェルシー
<第3試合 シングルマッチ>
○はづき蓮王
(10分13秒 エビ固め)
●サンダー・ロサ
<第2試合 スターダム3WAYバトル>
○クリス・ウルフ
(6分8秒 体固め)
●渡辺桃
※もう1人は米山香織
<第1試合 シングルマッチ>
○加藤悠
(7分43秒 腕ひしぎ十字固め)
●初日の出仮面
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ