フルマラソン、みんなの平均タイムは? ランニングトレンドニュース(1)

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【Getty Images】

 ランニングに夢中な“みんな”のデータは? 雑誌『ランナーズ』の出版などランニング事業を展開する株式会社アールビーズは12月1日、都内ホテルで、ランナーやマラソンの今までとこれからが分かる「ランニングトレンド」に関するメディア説明会を行いました。

 説明会では、フルマラソンの平均タイムなど2013年度に行われたマラソン大会参加者のデータと、同社が運営するランニングポータルサイト『RUNNET(ランネット)』を通じて集められたランナー世論調査の結果『ランニングデータ2014』を発表。調査結果から見る、日本のランニング大会事情は? リアルな市民ランナーの姿は?

10年前の約3.6倍 フルマラソン完走者数

 ランナーにとっても、ちょっと気になるほかの“みんな”の実態。『ランニングデータ2014』によると、2013年の日本のフルマラソン完走者数は286,395人で、2004年の78,776人と比べると10年間で約3.6倍にアップしています【表1】。女性に限ると、2004年の12,236人から2013年は60,836人で約5倍に大幅に増えていることが分かります。

【表1】日本のフルマラソン完走者数は10年間で約3.6倍に。(株)アールビーズ『ランニングデータ2014』より 【(株)アールビーズ】

みんなのフルマラソン平均タイムは?

 ほかのランナーのタイムも気になるところ。男性22万5,559人、女性6万836人を対象にした平均タイムは、男性が4時間37分32秒、女性が5時間7分56秒でした。

【表2】意外?妥当?「サブ4」ランナーは全体の3割以下。(株)アールビーズ『ランニングデータ2014』より 【(株)アールビーズ】

 サブ3、サブ4(フルマラソンのタイムが3時間以下、4時間以下のこと)といった単語を耳にするのも珍しくなくなりましたが、分布図【表2】を見ると、4時間以下でフルマラソンを走れる人は男性で29.2%、女性で12.2%と全体の3割にも満たない数字。市民ランナーで4時間を切るタイムを持っているのはやはり「スゴい!」ことだというのが分かります。完走者のタイムで一番多いのは、男性が4時間半〜5時間、女性が5時間〜6時間の層。サブ3やサブ4に届いたら格好いいですが、焦らずマイペースにランを楽しんでいる人も多いようです。

4年間で23大会増! 月別では11月開催が最多

 2014年の国内開催のフルマラソン大会は72大会【表3】。2004年から2010年は50大会前後が開催されていましたが、それ以降の4年間で一気に23大会も増えました。この調査でカウントされているのは、日本陸上競技連盟公認コース使用大会のみの大会数推移のため、それ以外でほぼフルマラソンの距離を走る大会を含めれば、さらに多くの大会が開催されていることが予想されます。

【表3】2014年は72のマラソン大会が開催された。(株)アールビーズ『ランニングデータ2014』より 【(株)アールビーズ】

 なおフルマラソン大会開催数を月別(2014年度)で見ると【表4】、11月が16大会開催で年間トップ。続いて2月の14回、10月の11回と続きます。やはり温かい日差しはありつつも、空気は肌寒くなる季節のいわゆる“マラソンシーズン”が開催月に選ばれることが多いようです。なお、蒸し暑い6月、7月の大会はゼロでした!

【表4】マラソン大会の開催月、11月が最多。(株)アールビーズ『ランニングデータ2014』より 【(株)アールビーズ】

 ランニングトレンド発展の流れを時代別に説明したアールビーズの高瀬晋司メディア営業部部長は「市民ランニングは、もはやブームではなく文化として定着してきています」と現在の状況を総括。日本のランニング界がさらに活性化していくためには、「グローバル化が鍵になると思います。日本人ランナーが海外大会に出場するだけでなく、今後増えるであろう日本に来る海外ランナーの受け入れ体制がひとつの課題ではないかと思います」と、今後の課題を挙げつつ、発展するランニング界の未来図を語りました。

『ランニングデータ2014』から見るランニングトレンド、次回は市民ランナーがランニング関連でいくら使っているのか「ランナーの“消費事情”」をご紹介します。
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習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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