新形状の切り込みで自然な足の動きが向上 南井正弘のイチオシ!

南井正弘

【南井正弘】

「ナイキ フリー」のコレクションがフルモデルチェンジ!

新たに屈曲溝の形状が四角形から六角形に変更。これにより、従来以上にあらゆる方向の足の動きに対応するようになった 【南井正弘】

「スポーツシューズが足を保護しすぎているのではないか?」という疑問から、人間が本来持っている裸足の力を引き出すコレクションとして2004年に初登場した「ナイキ フリー」。デビュー以来、効率的に足を鍛えることができるモデルとして確固たるポジションを築くことに成功してきたが、記念すべき10周年となる2014年に最も大きな進化を迎えることとなった。それは新たな形状の切り込みを採用することで、各々の人間が持つ足の動き、すなわちナチュラルモーションに対応するようになっている点である。

 従来の「ナイキ フリー」のアウトソール(地面と接地する部分の底)は屈曲性を高めるために四角形の屈曲溝が刻まれていたが、今回のモデルでは切り込みの形状が六角形に変化。このことにより、いままで以上に多種多様、あらゆる方向の足の動きに対応するようになっている。

 足の動きというのは個人でも異なるし、左右でも違う。今回のモデルチェンジによって、その対応度が飛躍的に向上し、シューズを履いた状態でも裸足に近い足の動きを実現することに成功しているのである。

走り心地は秀逸

ロブ・ドーラン(シニア フットウェア デザイン ディレクター ナイキ ランニング)は、「すべてのランナーの足の動きはそれぞれ異なりますが、新しいナイキ フリーに採用された六角形の屈曲溝は、そのいずれにも対応してくれるでしょう」とコメント。ちなみに彼が持っているシューズは「ナイキ フリー 3.0 フライニット」 【南井正弘】

 今回のモデルチェンジにおいて、ランニングカテゴリーで発表されたのは「ナイキ フリー 3.0 フライニット」「ナイキ フリー 4.0 フライニット」「ナイキ フリー 5.0」であるが、実際に履いて試すことができたのは「ナイキ フリー 5.0」。

 各モデルに付いた数字が小さければ小さいほど裸足感覚が高くなるので、今回のラインアップでは最もビギナー向けと言える。筆者は2004年発表の初代モデル以来、ほぼすべての「ナイキ フリー」を履いているが、そのどれよりも足の動きに対する反応がクイックかつ滑らかな気がする。

 これは新たに採用された六角形の屈曲溝が大きい。ある程度のクッション性能も兼ね備えているので、まだ脚力がそれほど備わっていないランナーが、普段のランニングトレーニングに加えて週に1〜2度ほど使用するのに向いていると思う。また中級以上のランナーでも足の故障が発生しやすい場合には、上位機種の「ナイキ フリー 3.0 フライニット」「ナイキ フリー 4.0 フライニット」よりもこちらをセレクトするほうがよいだろう。

ダイナミックフライワイヤーの採用により足とシューズの適度なフィット感を追及している 【南井正弘】

 オレゴン州のポートランドで1回、東京で2回の計20kmほどを走ったが、その走り心地は秀逸で、今後も定期的に着用するシューズのひとつにしたいと思った。アウトソールだけでなくアッパー(甲の部分全体の総称)部分のフィット感と通気性も高いので、長時間のランニングでもシューズ内部を快適に保ってくれるはずだ。

アッパー本体は通気性に優れたナイロンメッシュを使用し、長時間の着用でも快適な履き心地をキープする 【南井正弘】

 これまで「ナイキ フリー」を履いていない人にはぜひ試して欲しいし、すでに「ナイキ フリー」をトライした経験のある人には、その進化を体感してほしいと思えるシューズの登場である。

お問い合わせ:ナイキ コンシューマーサービス 0120-6453-77
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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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