球春2025 ~スターゼンカップ春季全国大会 出場チーム紹介 【藤井寺ボーイズ】

ボーイズリーグ春の全国大会「スターゼンカップ 第55回春季全国大会」が2025年3月26日より大田スタジアムをメーン球場に1都3県で開始される。
このシリーズでは大会の開幕に先立ち、全国の予選を勝ち抜いた話題のチームを紹介する。
第3回は、大阪中央支部代表、6年ぶりの全国出場を決めた藤井寺ボーイズ。

サヨナラ勝ちで投手戦を制す!

令和7年2月16日、スターゼンカップ春季全国大会の出場権をかけた大阪中央支部予選決勝は、太成学院高等学校 野球部専用グランド場で、6年ぶりの出場を目指す藤井寺ボーイズと、初出場に燃える東大阪北ボーイズが対戦した。

藤井寺ボーイズはこの日もエース中森 陽太(なかもり ひなた)が先発。
前日までの熱投で40球限定の登板だったが、3回まで0点に抑えて先発投手の役目を終える。
4回からは要 拓夢(かなめ ひろむ)が登板し、スコアボードに0を並べていく。
試合が動いたのは、5回裏・藤井寺ボーイズの攻撃。
2本のヒットで得点チャンスを作るが、東大阪北ボーイズの見事な中継プレイで本塁死。
嫌な流れの中、1番・山口 大騎(やまぐち だいき)が起死回生の右中間3塁打で、1塁ランナーがホームイン。待望の先取点を奪い取る。
6回表、東大阪北ボーイズもすぐさま反撃に転じ、3本のヒットで2アウト満塁の場面を作る。
藤井寺・要投手が押し出しの四球で1点を献上するも、その後踏ん張り、最小失点でピンチを凌ぐ。

試合は同点のまま最終回へ。
藤井寺ボーイズの7回裏の攻撃は、先頭の6番・福中 楓河(ふくなか ふうが)がこの日2本目となる中前打で出塁。
7番・野中 碧祐(のなか おうすけ)がきっちりと犠打を決めスコアリングポジションにランナーを進める。
1打サヨナラの場面で打席には8番・中森 陽太(なかもり ひなた)。この日は先発で3回を無失点で試合を作り、その後は1塁の守備についていた攻守の要が、見事右前安打を放ちサヨナラ勝ち。

6年ぶりの春季全国大会の出場を決めた。

サヨナラで全国出場を決めた、藤井寺ボーイズ 【写真提供:(公財)日本少年野球連盟】

抜群のチームワーク。選手・指導者に加えて保護者も一体となって全国に挑む。

監督の西浦 均(にしうら ひとし)は、常にバットを握り子ども達に熱のこもったノックを打つ。
またバットをグラブに変えて、実際に守備にもつき、子ども達と一緒に汗を流す。
時には厳しく、それでいて笑顔が絶えないグラウンドには昔ながらの熱血野球ではない光景がある。
西浦は選手たちの自主性を尊重し、自分の頭で考え、自ら行動できる選手の育成を目指している。
そこには、ボーイズリーグでの野球を高校野球に向けての通過点と考え、勝利至上主義ではない、選手の将来への想いが溢れている。

藤井寺ボーイズの練習グラウンドでは、スタッフと保護者が一体となって練習に打ち込む姿が印象的だ。
ノックが始まるとボールキーパーや塁審は父親の仕事となる。
子ども達の体調管理に目を光らせるのは母親の仕事だ。
誰に指示されることなく全員が自分の役割を持って動いている。

選手、そしてチームをまとめるのは主将を務める児玉 泰聖(こだま たいせい)。
練習中は率先して声を出し、積極的にチームメートに声を掛けていて、信頼は厚い。
「大阪の老舗チームの底力を全国で示したい。一勝と言わずに優勝を目指す!」
この言葉を合言葉に全国大会に挑む。

抜群のチームワーク、藤井寺ボーイズ 【写真提供:(公財)日本少年野球連盟】

初戦で激突する京葉ボーイズ(千葉県支部)とは6年前にも対戦

大会初日の26日に対戦する京葉ボーイズとは、前回出場時に準々決勝で対戦し、惜しくも敗戦している。
6年前のリベンジに燃える藤井寺ボーイズの戦いぶりが注目される。
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ボーイズリーグは、国内最大級の硬式野球団体です。 チーム数は小学部・中学部合わせて710チームが加盟し、22,000人以上の選手が所属しています。 ボーイズリーグ公式チャンネルではスポーツナビに掲載された記事をおまとめでお届けします。

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