【物語りVol.139】リーグワン第11節レビュー 2度の数的不利を跳ねのけて勝利!! いざ頂上決戦の3.22ホストゲームへ!! 

東芝ブレイブルーパス東京
チーム・協会

【東芝ブレイブルーパス東京 】

■「しっかりパフォーマンスを出すことを心がけた」

この試合で得た学びを、次節のホストゲームへ生かしていきます。
 NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25 第11節のトヨタV戦が、3月15日に愛知県・豊田スタジアムで開催されました。東芝ブレイブルーパス東京は、33対22で勝利をつかんでいます。レギュラーシーズンの通算成績は9勝1分1敗の勝点42で、引き続き2位をキープしています。
 試合開始からトヨタVに襲いかかりました。2分、スクラムからSH杉山優平選手がさばき、CTBロブ・トンプソン選手、SOリッチー・モウンガ選手、FB松永拓朗選手とつながり、WTBジョネ・ナイカブラ選手が加速します。モウンガ選手が内側から並走してパスを受け、中央まで運んで最初のトライが生まれました。
 17分、古巣対戦となったトンプソン選手が、インゴールへ飛び込みます。25分には敵陣ラインアウトからモールを組み、最後はFL佐々木剛選手がチームに5点をもたらしました。その後はFLシャノン・フリゼル選手がイエローカードを受け、前半は21対10で折り返しました。
 後半も開始早々に、ナイカブラ選手がフィニッシュします。これで6試合連続の12トライ目です。
26対10で試合が進んでいきますが、64分に途中出場のSH小川高廣選手がイエローカードを受けてしまいます。14人となった時間帯に2本のトライを喫し、26対22まで詰め寄られますが、後半終了間際にモウンガ選手のトライ、松永選手のコンバージョンで突き放します。33対22で勝利しました。
 この試合はバイウィーク明けの1試合目でした。LOワーナー・ディアンズ選手は、「前のブロックはS東京ベイに勝って、いい感じで終わることができました。このブロックも初戦からしっかりパフォーマンスを出していく、ということを心がけました」と話しました。
この試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたモウンガ選手は、「とくに後半はトライのシーンを除くと自陣にクギ付けにされてしまったので、ちょっと難しいところがありました」と語りました。最終的には自身のトライで勝利を決定づけましたが、試合展開を冷静に分析します。
「最後にトライを取って相手を突き放す粘り強さとか、チームのキャラクターみたいなものは出せたかなと思います。ただ、そういったものを発揮せずとも、もっと正確にプレーしておけば、もっとしっかりとした形で勝利できたと思います」
 58分からの出場となった小川選手は、「自分が出る前から自陣で苦しんでいたので、エリアマネジメントを意識して」グラウンドに立ちました。イエローカード明けはキックを巧みに使い、最終盤のトライのきっかけを作っています。試合後の記者会見に臨んだキャプテンのNO8リーチ マイケル選手も、「高廣のキックチョイスがすごく良くて、だいぶ助けられました」と、その戦術眼を評価していました。
「ボールを持ち過ぎたくないなというのがあって、あの場面は裏に誰もいないのが見えたのでキックを選択しました。正直、ボーナスポイントが欲しかったですけれど、試合展開を考えたら勝ったことをまず評価できるかな、とも思います」
 小川選手はこう語り、「(ケガをしていた)左膝はだいぶ良くなってきました」と続けました。経験豊富なSHがコンディションを上げていることは、チームにとって大きなプラス材料でしょう。

【東芝ブレイブルーパス東京 】

■「トディとトレーナー陣に感謝しています」

この試合では、伊藤鐘平選手が通算50キャップとなりました。トップリーグで2試合、リーグワンで48試合の出場を記録してきました。
「節目の試合でチームが勝つことができた。そこは良かったです」
20年度の新加入選手として東芝ブレイブルーパス東京の一員となり、このタイミングで50キャップを獲得したことについては、「早い感じがします」と笑みを浮かべました。
「若手の頃から使ってくれたトディに感謝したいですし、トレーナー陣の身体のケアにも感謝して、今日はグラウンドに立ちました」
 試合後の記者会見でトッドHCは、伊藤選手についてこう話しました。
「素晴らしい選手で、加入してから今日まで成長を見守ってきましたが、どんどん、どんどん伸びてきて、グラウンドに出れば、前へ出る気持ちをしっかり表現してくれる。タフさはもちろんありますが、同時に器用さもあり、複数のポジションをカバーしてくます。また、スタートでもリザーブからでも正確な仕事をしてくれるので、毎週期待しています」
 伊藤選手のポテンシャルを評価する指揮官は、さらなる成長も期待しています。
「50キャップは早かったかなというのが正直な感想ですが、同時に100キャップもすぐ来るんだろうな、と思います。この成長曲線で続けてくれれば、すぐにジャパンに選ばれるのでは。いまでも素晴らしいプレーをしていますけれど、まだまだピークではないんじゃないかな。もっともっと、ここから伸びてくれると思います」
 すると、トッドHCの話をとなりで聞いていたリーチ選手が、「俺も」と呟きました。「俺も、ピークはまだこれから」という頼もしい宣言に、トッドHCは笑顔でキャプテンの肩を叩きました。
年齢やキャリアに関係なく、誰もが向上心を胸に抱き、高いスタンダードのなかで日々のトレーニングに励む。記者会見での小さなやり取りのなかに、東芝ブレイブルーパス東京のチームカルチャーが映し出されていました。

【東芝ブレイブルーパス東京 】

■「相手の勢いに負けないように」

 3月22日に行われる次節は、東京・秩父宮ラグビー場でのホストゲームです。対戦相手は首位の埼玉WK。激戦必至です。
今節の試合で埼玉WKが敗れたため、勝点差は「3」に縮まりました。22日の直接対決に勝利すれば、東芝ブレイブルーパス東京は首位に躍り出ることができます。
 伊藤選手は勝利への意欲を言葉にします。
「アウェイでは引分けに終わりましたけど、今度はホームです。またバチバチの試合をして、今回は勝ちたいです」
ディアンズ選手は静かに闘志を燃やします。
「相手はトップのなかのトップで、自分たちも去年のシーズンのトップとして、どれだけできるのかが楽しみです」
 モウンガ選手も「もちろん楽しみ」と切り出します。
「いい力試しになるというか、自分たちの現在地を知るチャンスになる試合です。今日こうやってタフな試合を勝ち切れたので、その感覚をみんなで噛み締めながら、週明けからまた準備をしたい」
 小川選手は相手のメンタルを踏まえ、気持ちを引き締めます。
「今日負けたようですから、すごい気合を入れて臨んでくるはず。自分たちが勝てば順位が入れ替わるので、相手の勢いに負けないように、準備からしっかりやっていきます」
 レギュラーシーズンの行方に影響を及ぼすであろう埼玉WKとの大一番は、3月22日(土)15時05分より、秩父宮ラグビー場を舞台に行われます。



(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)

【東芝ブレイブルーパス東京 】

次戦のホストゲームは、3/22(土)に秩父宮ラグビー場にて、埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦します。

第7節の引き分けの決着をつける大事な試合となりますので、是非会場で皆さまの熱いご声援をよろしくお願いします!!
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著者プロフィール

東芝ブレイブルーパス東京はジャパンラグビーリーグワン(Division1)に所属するラグビークラブです。日本代表のリーチマイケル選手や德永祥尭選手が在籍し日本ラグビーの強化に直接つなげることと同時に、東京都、府中市、調布市、三鷹市をホストエリアとして活動し、地域と共に歩み社会へ貢献し、日本ラグビーの更なる発展、価値向上に寄与して参ります。

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