アトレティとバルサが今季3度目の激突。勝ち点1差の首位決戦を制するのはどちらか

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3月16日の現地時間21時より、ラリーガ EA SPORTS の優勝候補2チームが直接対決に挑む。3位アトレティコ・デ・マドリーと首位バルセロナが勝ち点1差で迎える首位決戦は、2024/25シーズンのタイトル争いを左右する大一番だ。

両者の対戦は今季3度目。過去の2試合はいずれもアトレティコが好結果を手にしている。一つは敵地で逆転勝利を手にした昨年末のラリーガ EA SPORTS 第18節。もう一つは壮絶な撃ち合いの末に4ー4で引き分けた、2月25日のコパデルレイ準決勝第1戦だ。なおその第2戦は4月2日の現地時間21時半より、今節と同じくアトレティコの本拠地リヤドエアー・メトロポリターノで行われる。

第18節の対戦はアトレティコが2ー1で逆転勝利。95分にアレクサンダー・ソルロートが決勝点を決める劇的な結末となった 【(C)LaLiga】

2011年からアトレティコを指揮するディエゴ・シメオネ監督にとって、第18節で手にしたそれはラリーガ EA SPORTS では初となるアウェーでのバルセロナ相手の勝利だった。シメオネ監督の対バルセロナの通算戦績は過去38度の対戦で6勝12分20敗。ラリーガ EA SPORTS に限れば3勝7分16敗と、さらにネガティブな数字になる。

一方で、バルセロナとの対戦を通してキャリア最高の瞬間を味わったこともある。2戦合計2ー1で制した2013/14シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝はその一つ。同シーズンのラリーガ EA SPORTS 最終節では、敵地での直接対決にて優勝を決めている。

13/14シーズンの最終節、引き分け以上で優勝が決まるアトレティコはディエゴ・ゴディンのゴールで1ー1に追いつき、敵地でタイトルを手にした 【(C)LaLiga】

対するバルセロナは近年、敵地メトロポリターノで好成績を残してきた。過去5シーズンのメトロポリターノでの戦績はバルセロナの3勝2敗で、一昨季は1ー0、昨季は3ー0で完封勝利を手にしている。

バルセロナの監督としてはアトレティコに1分1敗といまだ未勝利のハンジ・フリック監督も、バイエルン・ミュンヘンの監督時代にアトレティコを攻略した経験を持つ。2020/21シーズンのチャンピオンズリーグの1次リーグで、ホームゲームは4ー0で快勝。敵地では1ー1で引き分け、グループ首位通過を決めている。

昨季の第29節、アトレティコホームの対戦はバルサが3ー0で完勝。フェルミン・ロペスらが躍動した 【(C)LaLiga】

バイエルン時代を含めたフリック、シメオネ両監督の戦績は1勝2分1敗と、完全な五分だ 【(C)LaLiga】

アトレティコとバルセロナは対照的と言えるプレースタイルを持つチームだ。アトレティコの武器は堅守にあり、総失点25のバルセロナに対してリーグ最少18失点と上回る。一方、バルセロナの強みは爆発的な得点力にあり、アトレティコの44ゴールに対してリーグ最多の71ゴールを量産している。

両者のスタイルの違いはボールポゼッションにも表れている。リーグ最多67%の保持率を数えるバルセロナに対し、アトレティコは同7位の51.2%。これは後者がボール保持を通して主導権を握るのではなく、相手にボールを持たせた上でスペースを生かしたカウンターを狙うプレーを好むことを表している。

両チームが擁するトップスターたちの共演もこの試合の見どころの一つだ。4ー4で引き分けた先の対戦では、両陣のアタッカーたちが結果を出した。アトレティコはアントワーヌ・グリーズマン、フリアン・アルバレス、アレクサンダー・ソルロートが揃って得点。バルセロナはロベルト・レバンドフスキがゴールを挙げ、ラミン・ヤマルとラフィーニャが合わせて3アシストを記録している。

コパデルレイ準決勝第1戦ではアトレティコが早い時間に2点を先行。そこからバルサが4ゴールを連取するも、終盤にアトレティコが2ゴールを返してドローに持ち込んだ 【(C)LaLiga】

彼らは今季のヨーロッパにおいて最も多くのゴールを重ねているトリデンテだ。バルセロナの3人は全公式戦で欧州トップの73ゴール(レバンドフスキ34、ラフィーニャ27、ヤマル12)を量産。アトレティコのトリオは同7位の52ゴール(フリアン22、グリーズマン16、ソルロート14)を重ねている。ラリーガ EA SPORTS に限っても、バルセロナの3人はダントツトップの40ゴール(レバンドフスキ21、ラフィーニャ13、ヤマル6)を記録。アトレティコのトリオも28ゴール(フリアン10、ソルロート10、グリーズマン8)を挙げている。

彼らのゴールを止めるべく立ちはだかる2人の守護神、ヤン・オブラクとヴォイチェフ・シュチェスニーも好調だ。前者はリーグ最小失点を維持し、トロフェオ・サモラ(最少失点率GK賞)獲得へ邁進中。後者は直近6試合のリーグ戦で2失点しか許さず、好セーブを連発したチャンピオンズリーグのベンフィカ戦では勝利の立役者となった。

両チームの中盤を支えるロドリゴ・デパウル、ペドリの2人も驚くべきパフォーマンスを発揮し続けている。前者はシメオネ監督にとって不可欠な存在となって久しく、アトレティコの攻撃のほぼ全てが彼の両足から始まると言っても過言ではない。ペドリもフリック監督の指揮下でフィジカルコンディションが劇的に向上。巧みなボールキープやパス捌きに加え、ドリブルでの局面打開、体を張った守備での貢献まで、大車輪の活躍でチームを支えている。

果たして今季のタイトル争いを左右する大一番をものにするのはどちらなのか。結果がどうなるにせよ、フットボールの魅力が全て詰まったスペクタクルな一戦となることは間違いないはずだ。

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