アトレティとバルサが今季3度目の激突。勝ち点1差の首位決戦を制するのはどちらか
両者の対戦は今季3度目。過去の2試合はいずれもアトレティコが好結果を手にしている。一つは敵地で逆転勝利を手にした昨年末のラリーガ EA SPORTS 第18節。もう一つは壮絶な撃ち合いの末に4ー4で引き分けた、2月25日のコパデルレイ準決勝第1戦だ。なおその第2戦は4月2日の現地時間21時半より、今節と同じくアトレティコの本拠地リヤドエアー・メトロポリターノで行われる。
一方で、バルセロナとの対戦を通してキャリア最高の瞬間を味わったこともある。2戦合計2ー1で制した2013/14シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝はその一つ。同シーズンのラリーガ EA SPORTS 最終節では、敵地での直接対決にて優勝を決めている。
バルセロナの監督としてはアトレティコに1分1敗といまだ未勝利のハンジ・フリック監督も、バイエルン・ミュンヘンの監督時代にアトレティコを攻略した経験を持つ。2020/21シーズンのチャンピオンズリーグの1次リーグで、ホームゲームは4ー0で快勝。敵地では1ー1で引き分け、グループ首位通過を決めている。
両者のスタイルの違いはボールポゼッションにも表れている。リーグ最多67%の保持率を数えるバルセロナに対し、アトレティコは同7位の51.2%。これは後者がボール保持を通して主導権を握るのではなく、相手にボールを持たせた上でスペースを生かしたカウンターを狙うプレーを好むことを表している。
両チームが擁するトップスターたちの共演もこの試合の見どころの一つだ。4ー4で引き分けた先の対戦では、両陣のアタッカーたちが結果を出した。アトレティコはアントワーヌ・グリーズマン、フリアン・アルバレス、アレクサンダー・ソルロートが揃って得点。バルセロナはロベルト・レバンドフスキがゴールを挙げ、ラミン・ヤマルとラフィーニャが合わせて3アシストを記録している。
彼らのゴールを止めるべく立ちはだかる2人の守護神、ヤン・オブラクとヴォイチェフ・シュチェスニーも好調だ。前者はリーグ最小失点を維持し、トロフェオ・サモラ(最少失点率GK賞)獲得へ邁進中。後者は直近6試合のリーグ戦で2失点しか許さず、好セーブを連発したチャンピオンズリーグのベンフィカ戦では勝利の立役者となった。
両チームの中盤を支えるロドリゴ・デパウル、ペドリの2人も驚くべきパフォーマンスを発揮し続けている。前者はシメオネ監督にとって不可欠な存在となって久しく、アトレティコの攻撃のほぼ全てが彼の両足から始まると言っても過言ではない。ペドリもフリック監督の指揮下でフィジカルコンディションが劇的に向上。巧みなボールキープやパス捌きに加え、ドリブルでの局面打開、体を張った守備での貢献まで、大車輪の活躍でチームを支えている。
果たして今季のタイトル争いを左右する大一番をものにするのはどちらなのか。結果がどうなるにせよ、フットボールの魅力が全て詰まったスペクタクルな一戦となることは間違いないはずだ。
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