【米子松蔭】エースは「小さな巨人」悔しさバネにつかんだセンバツ(鳥取県)
33年ぶり復活 悲願の春1勝に照準合わせ
アンケートでは、惣郷峻吏主将と佐谷知輝投手の2人が、今までで最も印象的な事柄として、昨夏の鳥取大会決勝での敗戦を挙げた。九回裏に3点差を一気に逆転されてサヨナラ負け。ほぼ手中に収めていた甲子園行きの切符がするりと逃げていった。
新チームになってからも、秋の鳥取県大会、中国大会と連続で準優勝。いずれもあと一歩のところで頂点に届かなかったものの、敗戦で得た学びを糧に、チームは悲願の春1勝に照準を合わせる。
旧校名の米子商での出場から33年ぶりの復活は、西日本短大付の38年ぶりに次いで今大会2番目の長さ。チームを指導する塩塚尚人監督は、鹿児島県屈指の進学校・鶴丸から慶応大に進み、鹿児島銀行での勤務の後、「脱サラ」して高校野球の指導者になった。エースの新里希夢(のあ)投手は身長158センチ。出場選手の中で最も小柄な「小さな巨人」(塩塚監督)だ。
ジャベリックスロー全国3位 伝統芸能「がいな太鼓」
矢田貝煌大選手は、小学生のころにたしなんだ「がいな太鼓」と鳥取らしさあふれる回答を記した。地元・米子市の伝統芸能に昨年認定され、半世紀の歴史を誇る太鼓で、「がいな」は地元の方言で「大きい」「すごい」という意味だという。
将来の夢では、寺崎光星選手が「大工」と回答。プロ野球選手や公務員などの進路を希望する声があったものの、多くはまだ未来を思案している最中だった。