2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【米子松蔭】エースは「小さな巨人」悔しさバネにつかんだセンバツ(鳥取県)

毎日新聞

センバツ出場が決まりジャンプして喜ぶ米子松蔭の選手たち 【大西岳彦撮影】

 第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。

33年ぶり復活 悲願の春1勝に照準合わせ

 米子松蔭が長いブランクを経て春のセンバツに舞い戻る。昨夏に経験した悔しさをばねに出場権をつかんだ今大会の初戦は第1日第2試合。ドジャース・大谷翔平選手の母校、花巻東との対決だ。

 アンケートでは、惣郷峻吏主将と佐谷知輝投手の2人が、今までで最も印象的な事柄として、昨夏の鳥取大会決勝での敗戦を挙げた。九回裏に3点差を一気に逆転されてサヨナラ負け。ほぼ手中に収めていた甲子園行きの切符がするりと逃げていった。

 新チームになってからも、秋の鳥取県大会、中国大会と連続で準優勝。いずれもあと一歩のところで頂点に届かなかったものの、敗戦で得た学びを糧に、チームは悲願の春1勝に照準を合わせる。

 旧校名の米子商での出場から33年ぶりの復活は、西日本短大付の38年ぶりに次いで今大会2番目の長さ。チームを指導する塩塚尚人監督は、鹿児島県屈指の進学校・鶴丸から慶応大に進み、鹿児島銀行での勤務の後、「脱サラ」して高校野球の指導者になった。エースの新里希夢(のあ)投手は身長158センチ。出場選手の中で最も小柄な「小さな巨人」(塩塚監督)だ。

ジャベリックスロー全国3位 伝統芸能「がいな太鼓」

大会前に主催者が米子松蔭の選手 20 人に実施した「将来の夢」のアンケ ート調査結果 【毎日新聞】

 野球以外のスポーツ歴では、全国レベルで活躍した島村颯弥投手の陸上経験が目を引く。中学時代に、ジュニアオリンピックに出場し、やり投げに似た競技「ジャベリックスロー」で全国3位に入った。この大会には、横浜の池田聖摩選手も出場しており、島村投手は横浜との対戦を熱望していた。格闘技経験のある選手もおり、杉山瑛大選手は極真空手、井田創太選手はカンフーを習っていた。

 矢田貝煌大選手は、小学生のころにたしなんだ「がいな太鼓」と鳥取らしさあふれる回答を記した。地元・米子市の伝統芸能に昨年認定され、半世紀の歴史を誇る太鼓で、「がいな」は地元の方言で「大きい」「すごい」という意味だという。

 将来の夢では、寺崎光星選手が「大工」と回答。プロ野球選手や公務員などの進路を希望する声があったものの、多くはまだ未来を思案している最中だった。

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